犬猿雉がなんかアレな連中だ、桃太郎との関係も怪しい、いや妖しい空気が流れているが、ただの妖しい雰囲気小説ではなく、しっかりとした歯ごたえのある中身があった。一見して静かな物語の展開だがよく味わうと二転三転と、経過で味変が楽しめる仕掛けになっている。最終的には幸せそうで良かったです。
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桃太郎の二次創作とでも言うべきこの作品ですが、もはや二次創作の領域を超えて、作者様のオリジナリティに満ちた作品になっています。桃太郎に、独特で、ある種の生々しさを持つ設定が加わり、それがただの昔話を現代でも説得力を持つお話に変えています。そして展開される鬼退治の後の物語。鬼退治された側が一体桃太郎にどんな思いを抱き、どう関わっていくのか。オリジナリティにあふれ、原作からは想像もつかない桃太郎のアフターストーリーを是非読んでみてください!