人生を日記にしてみよう
モナ
第1話 私という人間
夏はとても暑く、冬はとても寒い。私の田舎の特徴だ。最近も車のフロントガラスに大量の雪が積もって、大変な目にあった。
看護師をしている母親とそこそこ名の知れた会社で、機械をいじっている父親。大手企業の子会社で働く兄。私の家族だ。私は、都会の大学に通う学生。就職活動の息抜きで、小説も書いている。
春に生まれた私は、みんなより歳をとるのが少しだけ早い。私は恵まれていると思う。決して裕福ではないけれど、欲しいものは買い与えられているし、少し狭いけれど、自分の部屋も家具も全て大好きだ。
それでも、いつも心は寂しさを感じている。ふと一人の時間になると、名前のない感情が、私の心をぎゅっと握りしめてくる。ただその感情には名前がない。
友人は皆、私はタフで人生が楽しそうだという。きっと、演じるのが上手いのだろう。私は感情をあまり表に出さない。小さい頃から、他人に好かれるのが上手かった。だから、友達も多かった。しかし、今私が友達だと言える人は、片手に収まる程度。いつの間にか、素直になれず、自ら心を閉ざしている。
それでも私は、演じるのが上手い。だから、友達は多い。と、周りからは見えている。私の友達を除いては。
人生を日記にしてみよう モナ @watasinohon
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