私のアイスどこ⁉︎

 私の名前は、道子。

 

 友達のリリちゃんから女子力を学んでいた

 のですが、どうやら恋の三角関係…?

 に巻き込まれている感じです。

 

 私を入れたら四角関係?

 いや、でも私はただトモキ君先輩をかっこ

 いいって思っていただけで…

 とにかく、リリちゃんとしょうた君は両思

 いっぽいんだよなー。

 

 まずは、トモキ君先輩だよなぁ。

 やっぱりリリちゃんの事好きなのかな?

 どうやって聞けばいいかな。

 もし、聞いてリリちゃんの事本気でずっと

 好きだったって言われてもな…

 

 うーん…

 

 お兄、トモキ君先輩と仲良さそうだしなん

 かヒントもらえるかな?

 

 ちょっと聞いてみよっと。

「お兄、トモキ君って好きな人いるとか言っ

 てたりしてる?」

 手に汗握りながら頑張って聞いてみた。

 するとお兄は、ニタニタしながら言った。

「道子、最近女みたいでキモイと思ってたら

 やっぱりそういう事か。」

 

 え?

 トモキ君先輩の事好きだと思われた?

 ってか、キモイだと?

「今、キモイと言わなかったか?」

「うん。言った。」

 ブチっ。

 なんだって!

 私がブチ切れそうになった。

 すると、お兄が言った。

「オレはキモイと思うけどトモキこの前道子

 の事気がきくしいい子だねって褒めてたぞ。

 好きな奴自分で聞いてみたら?」って。

 

 いい子なんて♡

 

 でも、それもこれもリリちゃんをお手本に

 したおかげ…

 聞けないからお兄に聞いたのに…

 

 まったく。


 学校に行くとリリちゃんは、ニコッてして

 おはようと私に微笑みかけてくれる。

 こんな癒し系女子が彼女だったら幸せだろ

 うよ。

 リリちゃんをみては、何度もそう思う。

 今までは、リリちゃんの女子力を見習って

 来たけど、リリちゃんのいいところを知れ

 ば知るほどなんかつらい…

 

 わたしには、真似できないほど素敵な人す

 ぎて敵わない。

 当たり前か。

 

 今日は、バイト休み。

 もう、どうしたらいいのか…

 家でインテリアのクラゲちゃんでも見なが

 ら、歌を聴こう…

 携帯にイヤホンを繋いで大きな声で歌を聴

 いてたらねちゃってた。

 

 そうだ。

 アイスでも食べよっと。

 あれー?さっき買ったアイスがない。

 お兄だな。

 

「お兄‼︎アイス食べただろ‼︎今すぐコンビニ

 に行って買ってこい‼︎走れー‼︎」

 アイスのために一気に二階に駆け上がり息

 がきれた。

 

 アハハハ。

「道子ちゃん健が言ってた以上に元気だね。

 マジで元気だ。」

 トイレから出てきたトモキ君先輩…

 来ていたんですね。

 寝てたから気がつかなかのか。

 

 くそ兄!早く言ってくれよ‼︎

 私には、やっぱりリリちゃんみたいにずっ

 と可愛くいるなんて無理だ。

「くそ兄‼︎」

 泣きながら部屋に走った。

 

 どんなにリリちゃんの真似をしてもリリち

 ゃんみたいになれないよ。

 こうやってボロも出ちゃうし…

 リリちゃんみたいにしてたらトモキ君先輩

 が私を見てくれると思ったのにな。

 

 一人でボロボロ泣いた。

 そしたら、コンコンってトモキ君先輩が私

 の部屋に来た。

 

 リリちゃんの教えで幸い部屋を綺麗にして

 いた。

 だけど、今トモキ君先輩と何を話せばいい

 のか…

 すると、トモキ君先輩が優しく言った。

「道子ちゃん。オレよく健から、道子ちゃん

 の話聞いててどんな子なんだろうってずっ

 と思ってたんだ。リリと本屋の前で会った

 時かわいい子だなって思って。でも、まさ

 か健の妹だったなんてびっくりした。

 話に聞いていた女の子があの子だったなん

 てさ。」

「お兄から、どんな話聞いてたんですか?」

「道子ちゃんが健のシャーペンかっさらった

 とか、すぐ人のシャツ着て出かけたり、

 アイスを食べた日には大惨事だって。

 面白い子だなぁって思ってあいたいって健

 にお願いしたんだ。」

 

 …  …  …

 

 なんて言葉を返したらいいのやら。

「でも、最近道子ちゃん無理してたんでしょ

 ?健から色々教えてもらってさ。

 オレは、ありのままの道子ちゃんが好きだ

 よ。」って。

 

 え?すき?

 

 気を遣ってくれているのかな。

「あ、お気遣いなく…」

 気遣いじゃなくて本気だよ?って言われた。

 

 でも、リリちゃん…

「リリちゃんの事はもういいんですか?」

「え?リリ?リリは、妹みたいな感じだよ?

 ってか、リリを好きなのはしょうたじゃな

 いかな?」

「えっ。」

「あいつら、両思いっぽいのにさ、なかなか

 くっつかないんだよねぇ。早くしょうたが

 心決めろって思ってんだよね。」

 

 それをあなたが言うんですか…

「で、道子ちゃんはオレの事どう思ってるの

 ?」

「えっ、それはもちろんはじめて見た時から、

 いいなと思っていました…」

「じゃ付き合ってくれる?」

「はい。」

 

 なんだ‼︎この展開。

 まさか、思いもしない展開じゃないですか。

 でも嬉しい。

 トモキ君先輩は、優しく私にキスをしてく

 れた。

 

 部屋綺麗にしておいてよかった。

 全部リリちゃんの真似しなくても見ていて

 くれる人がいる。

 見習えるところだけ、少しまだ見習わせて

 いただこっと。

 

 ありがとう。

 

 リリちゃん。

 

 私は、リリちゃんにお礼も込めて早速動き

 だした。

 しょうた君にまず私達が付き合ってる事を

 伝えた。

 だから、もう遠慮するなよって。

 しかも、勘違いだったとわかり安心したみ

 たいだった。

 

 しょうた君、リリちゃんをよろしくお願い

 しますよ!

 

 

 おしまい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

たいして可愛くないのにモテる女子に一日ひっついてみた 猫の集会 @2066-

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ