混乱⁇

 私の名前は、道子。

 

 リリちゃんと言う女の子から女子力を学ん

 でおります‼︎

 

 今日は、しょうた君とシフトが一緒だった。

 トイレ掃除を終えて私がボソッと一言いっ

 た。

「リリちゃんみたく、きれいにはならなかっ

 たなぁ」って。

 すると、しょうた君が

「リリは、几帳面だからなぁ」と。

 ふむふむ。リリちゃんをよく知っています

 という感じですね。

 

 では、そんなしょうた君に質問しちゃいま

 すか。

 

 バイトの休憩中。

 始まりました!質問ターイム!

「しょうた君、リリちゃん学校ですごくモテ

 るのに彼氏がいないのは、なんでだと思い

 ます?」

 と、いきなりすごい質問をしてみた。

 しょうた君は、飲んでいたお茶を一瞬吹き

 出しそうになっていた。

 

 ごめん。タイミングが…

 慌てて口を拭いたしょうた君。

 そして、

「誰か他の学校に好きな奴がいるんじゃ 

 ね?」

 と言った。

 まさか、ご自分の事好きなの知っていらっ

 しゃるんじゃ⁉︎

 

 え⁉︎

 私は、思わずジーってしょうた君をみた。

「あ、違う学校って言っても俺じゃないけど

 ね。」って言った。

 

 ?   ?   ?

 

「え?誰か心あたりあるの?」

 すると、多分俺の知ってる人だって。

 はい?知ってるもなにもあなたですよ⁈

 しょうた君は、何をおっしゃっているのか

 しら…?

 

 簡単な質問をしたつもりがなんか混乱して

 きた…

 

 ん?

 リリちゃんしょうた君の事好きって言って

 たよね⁉︎

 

 私の頭がおかしい?それとも耳…?

「もしかしてリリの好きな奴聞いた?」

「えっ、ううん。」

 とっさにウソをついてしまった。

「リリは、俺に気使ってんだよな。」

 

 ?  ?  ?

 

 しょうた君の言ってる事が全くわからない

 んですけど…

 

 とりあえず、明日リリちゃんに報告して

 しょうた君が誰のこと言ってるのか聞いて

 みよっと。

 

 今日は、日曜日。

 早番だったから帰って漫画でも読もっと。

 お菓子とジュースも大量買い。

 家に見知らぬ自転車がとまっていた。

 

 お兄のお友達かな?

「ただいまー。」

 応答なし…

 部屋にお友達がいるんだな。

 じゃ聞こえないか。

 リリちゃんの女子力を学んで、

 髪を整え、優しくトントンとお兄の部屋の

 ドアをノックした。

「はーい。」

 

 ガチャ

「お兄ちゃん、お客様?お菓子とジュースを

 どうぞ。」

 ニコッ。

 すると、お兄にキモイなって言われた。

 なんだと‼︎

 一発やったろうか‼︎

 と、思ったけどお菓子とジュースを取りに

 立ち上がってこちらに来たのは、

 

 な、なんと‼︎

 トモキ君先輩‼︎

 な、なんで、こんな兄貴なんかと友達なん

 だ‼︎

 

 不釣り合いだ!

 

 あ、でも確か同い年か。

「あれ、君は確かリリのお友達。」

「はい。」

 ニコッ。

 

 とにかくリリちゃんみたく可愛らしい顔で

 微笑んでみた。

 

 お兄が、ついに壊れたなコイツみたいな顔

 でみていやがる。

 

 でも、お兄にどう思われても構わない。

 トモキ君先輩によく見られたいのさ!

「リリってだれー?」

 お兄が言った。

「リリは、俺のかわいい妹みたいなもん。」

「ふーん。そんなにかわいい?」

「うん。かわいいよ。」

「なら、付き合えばいいのに。」

「うーん、そういうんじゃないんだよな。」

 トモキ君先輩がパッてこっちをみた。

 

 そして、

「お菓子とジュースありがとう。」

 って言って、部屋のドアを閉めた。

 今、トモキ君先輩一瞬だったけど

 はっ、って顔しなかった?

 

 あの顔は、一体…

 もしかして、しょうた君が言ってたリリち

 ゃんの好きな人ってトモキ君先輩かな?

 

 三角関係?

 でも、リリちゃんしょうた君が好きなんだ

 よね。

 しょうた君もきっとリリちゃんを。

 でも、トモキ君先輩もリリちゃんが好きだ

 から、しょうた君はお兄ちゃんに遠慮して

 先に進めない?のかな。

 

 リリちゃんに明日聞こうと思ってたけど

 なんて言えばいい?

 下手に話してこじれるのもな…

 

 でも、リリちゃんがなんでモテるのかよく

 わかった。

 少し一緒にいただけでも色々学ぶところが

 満載だもんな。

 そりゃ、男が放っておくわけがない。

 かわいいし、一緒にいると癒される。

 

 リビングで色々考えてこんでたら、

 トモキ君先輩とお兄が降りてきた。

 トモキ君先輩が少し咳をした。

 

 風邪?

「あの、喉痛いんですか?」

「あ、うん。少しね。」

 私は、リリちゃんから学んで常にあめちゃ

 んを持ち歩くようにしていた。

 特に自分の好きなカリン味の、のど飴やミ

 ント飴。

「喉が痛いなら早めが肝心ですよ。」

 ニコッ。

 そう言いながら飴を数個渡した。

 ありがとうってイケメンスマイル頂きまし

 た。

 

 リリちゃん、飴ちゃん役に立ちました‼︎

 

 さて、リリちゃんの恋応援するって張り切

 って宣言したけどどうしたもんかな…

 

 続く。

 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る