もう、この小説は私がレビューするのが申し訳ないくらい「格上」の先生へのレビューになるのですが、作風から滲み出るお優しさを信じてレビューさせていただきます。
転生で始まって、メイドがついてってテンプレといえば、テンプレなんですが、テンプレって「その面白さ」を存分に引き出すことのできる作者って少ないんですよね。でも、田中先生は違う、というか、これ面白いすぎるんですよ。
なんというか「ノリ」は、往年のジャンプ系のノリな感じがします。古いですけど「新沢 基栄」先生とか、「佐藤 正」先生の漫画を読んだあとの読了感にちょっと似てて、大笑いするところもあれば、思わずニヤリとしちゃうところのバランスがいいというか、大技の前の小技が効いているというか、そんな読了感があって、私は好きですね。ちなみに私は30話が一番のお気に入りですw
語り手の主人公が魅力満載です!
展開が早いように感じますが、それは作者様の筆力の高さからということがはっきりとわかるくらい内容が頭に刻み込まれます!
安易な想像からプチ幸せな妄想に浸るも、非常な現実で圧し潰してくるメイドがさらに主人公を彩っており、これがあるべき姿だと教えてくれるようでした!
だいたいメイドの圧に負けることとなるのですが、その際の主人公の肩の落としようが容易に想像できるほど豊かな緩急描写で笑いながら読み進めてしまいます!
ですが、主人公の過去部分ではコメディタッチばかりから一転するような展開も待ち受けているため、引き出しの多さに舌を巻きました!
そんな魅力溢れる主人公の物語、または魅力を引き立てるメイドの物語をみなさんもご覧ください!