第15話 最終回

ー6年後ー

「三石ひかる様〜!三石ひかる様〜!もう少しで結婚式が始まります!起きてください!」

「ん…おう…あと5分だけね…」

「あと5分では間に合いません!お嫁さんがお待ちですよ!」

「ん〜わかった…。お、け〜」

俺は両頬を2、3回叩き、今日、妻になってくれる人の元へ行った。

「ひかる、遅いわよ!」

「ごめんごめん!…実は言うと寝てた…!」

「最悪ね!せっかくの結婚式でよく寝られるわよ!」

「ごめん〜!」

そう妻と楽しみにしていると入場の時間がやってきて、周りの人達はバタバタしていた。

「では!新郎新婦の入場でーす!!」

そう言って、俺たちは入場し、親への感謝の手紙、友達の唯のスピーチ、ケーキの入刀、全て終わり結婚式場の階段を降りて、たくさんの人たちが祝福してくれた。

「ひかる、幸せになろうね」

妻は幸せな顔で、目に涙を溜めて言った。

「おう、そうだな!」

俺は妻を絶対に幸せにしようと心に誓った。

高校で出会ってからすごく短い時間だったが、たくさんの思い出が出来た。妻にも親友の唯にも、三股に付き合ってくれたあの二人にも、感謝している。

「パパー!ママー!」

俺たちを呼ぶこの子は、4年前に2人の間に生まれてきてくれた子供だ。

名前は、三石莉南(みついしりな)。とても可愛い娘だ。

「ひかる!お母さんと一緒に莉南が呼んでるよ!うちの子最高だね!」

妻はそう言ってニコリと笑った。幸せそうに。

「家族で頑張っていこうな!どんな辛いことがあっても乗り越えていこう。楽しいことも思い出にしていこうな!」

俺は妻と腕を組み、降りた後はブーケトスをして、無事結婚式は終わった。高校からの友達もたくさん祝いに来てくれて、唯はずっと号泣してたし、楽しい結婚式だった。

婚姻届も事前に出したし、これで2人を養う覚悟ができた。

その後、みんなで記念撮影をしてから結婚式は幕を閉じた。

「ひかる、今日私1番幸せかもしれない!莉南も楽しかった〜?」

「うん!パパとママのキス見れたよ!」

「確かに俺も幸せだ!キスなんて莉南にはまだ早いぞー!」

「ひかる、これからもよろしくね。莉南も!」

「うん!ママよろしくねぇ!」

「おう、よろしくな!」

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そして、結婚式場の看板には新郎新婦の名前が書いていた。

「新郎 三石ひかる、新婦 三石うらら」


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俺、モテすぎるから3股してみた 豊臣秀吉 @Kul_384627

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