第一章 「自分の文のひびき」 練習問題②
問2:一段落くらいで、動きのある出来事をひとつ、もしくは強烈な感情(喜び・恐れ・悲しみなど)を抱いている人物をひとり描写してみよう。
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「まさか。」
鉛筆の芯は折れ、茶はこぼれる。
三段飛ばしで四階まで上がり、あわてて下に降りる。
兄は見えず、教室へ戻る。
身体中のムズつきは収まらず、
ムショのヤク中のように体を揺すり続けた。
阿片のハイでもヘロインでも、
この高ぶりを越えることはないはずだ。
花瓶のヒヤシンスが笑い、グッピーは語りかけてくる。
化学式の解説は窓の外へ消え、ノートの字は嘘のように単調である。
鐘がなり、体育館へ足が飛ぶ。
先生から受け取り兄に突きつけたものには、
「 勝 訴 」
この二文字がぺったりと張りついていた。
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裁判の結果ってどう調理してもドキドキしますよね。
ほんとにシンプルなひと段落ですが、とりあえず下手くそでも
こんなの書いていこうかな、と。
リズム的にはかなり読みやすいものになったと思います。
『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』で小説練習 ねじまき @nejimakibook
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