令和の技巧派が、読者の心の中にサイレンを響かせる。

とにかく鮮烈な印象を受ける一話が、この物語の世界にぐいっと引き込んでくれます。引き込んだかと思えば、次からは多くの人にとっての『青春の一ページ』である文化祭の前準備が始まって突き放してきました。

この温度差で「おや? サスペンスだと思っていたけど、実は青春ものか!」と一気にジャンルを変えてきてくれます。いろんな人に読んでいただきたいのでできればネタバレなしでこのレビューを書き切りたいんですけれど、完結まで毎回更新を楽しみに待って、全部読んでしまった今、「実はここはこうで、こうなんですよ!」ってめちゃくちゃ語りたくなってしまう。作者の気持ちがわかっちゃったなぁー!

全52話、トータル10万4000文字という手軽なサイズ感の現代ドラマの逸品です。感想を共有しあいたいのでみなさんも読んでくださいお願いします。

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