あとがき

 この度は拙作「自宅で暗殺者飼ってる。―フルコース!!―」をお読みいただき、ありがとうございました。


 シリーズ「自宅で暗殺者飼ってる。」もついに最終章。

 今回は、ただおいしい料理だけでなく、「すごくおいしいものではないけれど、そのシチュエーションでないと味わえない特別な味がするもの」をいくつも登場させました。

 例えるなら、貧乏な頃に恋人が作ってくれた肉の入っていないお好み焼きは、裕福になってから同じレシピで作っても、同じ気持ちで同じ味を感じることはできません。

 キルに期待されて初めて作ったケーキとか、キルが作った差し入れとか。

 そういうのも、特別おいしかったわけではないけれど、忘れられない味になる。なにげない日常は、特別なものになる。

 それを描きたいという思いで、「食」の要素があるこの物語に託しました。


 2016年の秋頃に書きはじめ、2017年2月に投稿開始、そして2021年の12月に締めくくった、この作品。

 休みの時間も含め、長い付き合いになりました。

 それが終わってしまうのは寂しいような、でも「やっと送り出せた」ような。

 読者の皆様も、咲夜とキルたちにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。


 細心の注意は払っておりますが、明らかに伏線なのに拾い忘れている箇所や矛盾点等ありましたらご指摘いただければと思います。


 筆者の知識不足・力量不足で至らない点も多かったかと思いますが稚拙な文章に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。


 植原 翠

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自宅で暗殺者飼ってる。―フルコース!!― 植原翠/『浅倉さん、怪異です!』発売 @sui-uehara

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