20××年12月25日<休息日>
雪でも降っていたら、
彼の心情をかすかにロマンチックなものにさせたかもしれない。
神様は、そこまで優しくないようだ。
彼に会ってしまえば、自分が恋愛対象になる人物かどうか、
本能的に判断がくだされるだろう。
拒絶されれば、いつものあの、くだらない希望を失う。
会わなければ、ずっと抱き続けられていた。
”いつか恋人になれるかもしれない”という希望を。
今日のために生きてきた。
目的があることは、つまらない日常を一瞬で破壊した。
でも、そろそろ、この拒食症の体に限界がきていることもわかっている。
風が冷たい。全身の骨が浮き出ている体にとって、冬の寒さはつらい。
料理上手な彼は、器用な手で私を調理し、美味しく食べてくれるだろうか?
使えない食材として捨てられるのならば、私が彼を調理するだけだ。
私は不器用で料理も得意ではないけど、
今日はとっておきの調理器具を持ってきたのだから大丈夫。
焦らずゆっくり捌けばいい。
何も後悔はない。
最後の審判がくだされる。
拒食症メンヘラ女子は、憧れのYouTuberに会う方法を見つけました。 @Tuki_kage
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