第14話 探せど探せど見つからない

 というわけで結論。

 二階には拓也は居ませんでした。


 というかそもそも二階には人間が来たってことすら知らない僕達が多くて話にならなかった。

 どうやら最初のお姉さんがたまたま知っていただけみたい。


 だからさー

 ほらあれだよ。

 二階に居ないとなるとさー必然的にそうするしかないわけでー……


 もう嫌になるよね。

 本日三回目の階段(停止したエスカレーター)登りをやっております。

 もうホント嫌。

 何度も何度もね、繰り返しやることじゃ無いと思うんだよねこんなこと。


 しかもこれ、三階に居なかったらまた上に上がらないといけないんだよねー

 ついでに言うとこのショッピングセンター六階まであるし。

 最悪後三階同じことをしなくちゃいけない。


 ……だから僕は言うよ?

 これフリじゃないよね?フラグじゃないよね?

 なんか考えてることが現実に起きそうで寒気がしてきたんだけど?


 とりあえずもう一度言うよ?

 マジで嫌だからね?

 階段を何度も登るの。


 神様ーガチ居るのなら僕にそんな仕打ちするの止めて下さいねー?

 世界が壊滅しかける程放任主義者の適当なクソ神様でもやるときはやってくれるって信じてるんで三階で僕と拓也とやらと合わせて下さいねー?



「ガ~…… (あー……フラフラする。気分は富士山の三合目まで登った気分。富士山には行ったこと無いけど)」



 んーでもこれマジになんか辛いかも。

 疲れとかそんなじゃ無くて、本能的に本気でちょっと休憩したい。


 あながち疲労が溜まり過ぎると活動不能になるって話、嘘じゃ無いかも知れない。


 三階は家具とかを販売してるスペースが主だから、目ぼしいベッドを見つけ次第ちょっと横になろう。

 少しはマシになるかも。


 僕はウロウロと色んなスペースを回って、一番気持ち良さそうで高価そうなベッドを見つけると、それが僕の血で汚れるのもお構い無しにボフっと寝転んでやった。


 で、暫くの間睡眠の真似事をした。

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