第17話 吾輩は死刑宣告を受けた黒猫である 5


 

 吾輩は 「理性を失った獣」 に成り下がりセレナの膝の上へダイブした。


 「行くニャーン!」


 飛び出したその瞬間、物が壊れる激しい轟音がセレナ邸に轟いた。


 その音と同じタイミングでセレナ邸の玄関が破壊され、俺たちのいるリビングまでドアの破片が飛び散った。


 「な、な!? 何事ニャンか?」


 「偉くダイナミックな入場ね黒猫さん!」



 いやいや、ダイナミックとか言ってる場合じゃないですよセレナさん。


 こんなのテロですやん。


 爆破テロ。


 黒猫が死神の使者だと言われるだけのことはありますね。


 こんなことをされてしまったら毎日が戦争になっちまうわ、バカ野郎め。


 

 すると、装備を潤沢に構えた兵隊達がセレナ邸にゾロゾロと進軍を始めた。


 その中で明らかに他の奴とは違う装備を身に纏い、いかつい槍使いが一人、吾輩たちの前に出た。


 「魔獣を匿っていると密告があった! 貴様だな! 死神の使者!」


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転生した猫である 〜名前はまだ無い〜 久方 @negimiso0930

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