第15話 6回目

 6回目である。さすがに読む皆さんが疲れてきたのではないだろうか。

 申し訳ない……。しかしもう暫しお付き合い願いたい。


 使う道具は全く同じなので、材料だけ確認する。


<材料>

・米粉(製菓用)……80g

葛澱粉くずでんぷん……20g(粉になっていないので、細かく砕く)

・きび砂糖……5g

・ドライイースト……2g

・塩……1g

・お湯……75g(37度)(実際に使用した量)

・米油……5g


 少しお湯の量が変化したくらいだろうか。


 さてこの材料で作っていくが、工程も大体5回目と同じなので省略する。


 一応補足として載せておくが、生地を混ぜる過程で、レシピには「30回混ぜるか、2分程度混ぜる」と書いてあるので、大体回数通りに30回混ぜている。ただ、生地が滑らかになり艶が出ることの方が重要のような気がしたので、今回は様子を見ながら倍の60回混ぜた。


 しっかり生地が混ざったところで、オーブン用シートが敷いてある型に生地を流し入れる。


 ちなみに、米粉パンのレシピを変えたばかりの頃、型にオーブン用シートを敷く前に生地を作ってしまったことがあった。今のレシピは生地が出来上がったらすぐに型に入れる流れなので、最初から準備していなければならなかったのである。


 しかし用意していなかったので、生地を作ったあと慌てて型に合わせてオーブン用シートを切るのだが、既に発酵が始まっているせいで焦っているし、慣れていないこともあって余計遅くなってしまう。ようやく「できた!」と思って型にはめるが、サイズを見誤っていて、きれいに入らず、作り直すはめになってしまった。


 ……という、下準備は本当に大事であると、痛感した出来事の一つである。


 さてさて。


 生地を入れた型にはラップをかけ、乾燥を防止する。


 これをオーブンに入れ、発酵をさせる。様子をみていると、15分くらいで1.5倍になったので取り出す。混ぜた回数が多かったためだろうか。いつもよりも早く発酵が終わる。


 オーブンから型を取り出し、160度に予熱する。生地は常温で発酵。


 予熱が完了し、発酵も十分に終わったところでオーブン用シートとアルミホイルを被せ、オーブンで焼く。この過程も4回目と同じである。


 そして、実を言うとこの6回目、並行して7回目を行っていた。

 まだ一度もきちんと成功していないのに何事か、と思うだろうが、どうしてもやって確認してみたいことがあったので、許してほしい。


 6回目まで、製菓用の米粉に「葛澱粉」を合わせて使ってきたのだが、他の材料ではダメなのだろうか、とずっと考えて来たのである。確かに、葛澱粉を使うと膨らんでパンらしくはなる。


 しかし、食べた後の腹が重い。これはパンを食べたときの重さではない。


 カロリーが高いせいだろうと思われた。


 葛は体にいいものではある。しかし、仮にこの米粉パンを毎日食べることを考えたら、ほとんどの人はこの米粉パンを選ばないだろう。それに葛は値段も高い。今回は実験のような感じで使っているが、そろそろ一袋(100g入り)を使い切ってしまいそうだ。これは懐にも良くない。


 だからレシピを考えた高橋ヒロさんは、「タピオカ澱粉」を使っていたのだろう。葛よりもリーズナブルである。


 しかし、これもカロリーが高めの食材であるし、近くのスーパーにも売っていない。色々な意味で避けたいものだ。


 では、何か別のもので代用できないだろうか……。そう思って、7回目では白玉粉を使用してみたのである。



<お知らせ>

「ティーブレイク ~油事件~」で蒸しパンが登場したので、近況ノートに画像を載せてみました。

https://kakuyomu.jp/users/Pleiades_Yuri/news/16816927860761516610

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る