第一章 第一次超昂大戦編 そのいち 最悪の出会い

「ちょ…マテマテ、確かにソコは君の席だが、勝手に座るな…」

「……」

奴は手話で反応を返した、センセーの言葉に反応してることを見る限り、耳が聞こえないわけじゃ無さそうである

「んん…そ、そこまで言わなくても…」

「……」

「やめて!ソレには触れないで!」

俺含めた何時ものメンバーの中で手話を理解できるのは意外にも豊臣だけである、ソイツになんでセンセーがそこまで言うのか聞いたところ…

「えと…五月蝿い、黙ってくれない?…と、どーせ彼女いない歴=年齢のくせに…だってよw」

成る程、万年クリスマスには周りの奴らを憎しみの目で見つめるセンセーにはキツいな…

「……」

「こ、こんにち…は」

奴は席に着いた、弁財が勇気を出して話しかけてる、良いぞ!頑張れ!

「……」コクッ

奴は頷いた、弁財は安心している…如何せん弁財の友達は俺と豊臣、後織田しかいないからな…話しかけるのも一苦労だな…

「ま、まぁ…取り敢えず授業始めるよ~」

センセーは扉を閉めた 

「…」(まて…違和感がある)

その違和感に気づいたのは俺だけじゃなかった

「まて…今…センセーなにした?」

「見てわからんのか…ドアを閉めたのじゃよ…じゃが理解不能じゃ」

「ヒィィィ…!」 

豊臣、織田、弁財も気づいてるようだ…心なしかその時、仮面を付けていて分からないはずのテンコーセーが笑った表情を浮かべた気がした、その時センセーが切り出す

「…と思ったんだがなぁ…緊急で授業は中止だ…テンコーセー君、織田、豊臣、寿、弁財は残れ…」

センセーに言われて周りの皆はゾロゾロ出て行った

「ソレで…なんで妾達だけを残したのじゃ?…玄徳殿」

織田が切り出した

「気づいたのが君達だけだからだ…なぜ私はドアを閉めることが出来たのか…」

やはりセンセーも気づいていた

「フム…やはりソレは超昂じゃないかの?この中の誰かが持って居る…ということじゃ」

ココで織田が言った超昂とは俗に言う超能力的な物である。もっとも、所持してるのは世界人口の50パーセントだが

「ビンゴ…織田は成績あげないとな…というのは置いておいて…間違いなく、ドアを直したのはテンコーセー君だ」

センセーはそう言った、俺達はポカンとしていた

「ま、待ってくれよセンセー!?テンコーセー君っていう確証が…」

豊臣の言うとおりだ…確証がない

「あるから言ってるんだよ…なんも分からねぇガキは黙ってろ」

「…ッ!」

豊臣がビビった…全く、センセー程度でビビるなよ…

「…さて、テンコーセー君よ…君は何物なんだい?」

「…私は」

奴は仮面とフードを外した

「葵です…」

髪の毛は長く、纏めているポニーテール、髪色は水色だった…可愛い…

「成る程な?でも私はそういうことを聞いてないんだよ…君の超昂を聞きたい訳だよ…」

「…え…名前を教えて欲しいって訳じゃなかったの…!?」

明らかに動揺してる、マジで勘違いしていたらしい

「ほら、サッサと教えとくれ」

「わ、私の超昂は…」

そう彼女が言おうとした瞬間、俺達の前に黒っぽくて生暖かい風が通り過ぎた

「な…なんだこれ…」

「猿!寿!伏せるのじゃ!」

織田がそう言った、俺達は伏せた…あれ?弁財は…?

「…私の出番だね…行くよ…結界の音色!」

弁財が持っていたギターを弾いた、すると音符が結界のような物を構築した、すると風はピタリと止まり…男が出て来た

「…ほぉ…超昂使いは葵だけじゃ…無いようですね…」

「あ、あなただれ…」

男はこう言う

「…私はヴァレンタイン…ニーゴ・フォルテス・ヴァレンタインです…以後、お見知りおきを…」

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