第3話 それでも人間との生活を選んだ娘へ
「構いません。その時は、私が哀しみの中で死なないように、まずは私の血から吸うと約束して下さい。お父さんとお母さんによって生まれたこの命、お父さんが苦しんでいる時には、喜んで捧げます。ただ、その時までは、人間として生きる私の幸せな時間を見守っていて下さい」
涙ながらに懇願したニアナ。
「ああ、分かったよ。約束するよ、ニアナ。幸せにおなり」
誰がニアナを止められよう。
これからは、自制が効くくらいの血を摂取し続けられる事を祈りながら、ニアナとニアナを取り巻く人々の幸せを見守るという束の間の約束だけは果たさねばな。
【 完 】
例え住む世界が変わっても...... ゆりえる @yurieru
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