モブの私もヒロインになる気ありますヒロインになれ、今日から

可愛らしい作品。

主人公がはじめて書いた小説は、自分のことを題材にしている。
拙いものの、自分自身のことを客観的に捉えて物語にしているので、お話づくりの才能があると思う。

家事をはじめ、様々な体験は作品作りに大いに役立つ。
なので家の手伝いはもちろん、不登校の経験や王子がやってこなかった体験も作品づくりの糧となる。
もちろん学校生活も。

婿屋くんの漫画を読んでみたい。
二人は「夢を夢のままにしないで現実にしようとしている」人。
でも主人公のすずは、夢を夢のまま大人になろうとしている人だった。
似たような夢である漫画家になりたい婿屋が現れ、彼はすでに作品を描き、さらなる高みを目指している。
そんな姿をみて、自分も作品を書いてみたいと、夢から目標に変わった。
だから、はじめて小説が書けたのだ。
しかも、一歩前に踏み出すときにあるのは、愛なのだ。

はじめて書いた作品は、小説というよりラブレター。
でも、作品は作者が読者に届けるものなので、ラブレターで良いのだ。