第8話--最終話
ドームの中でらいとの技は炸裂した!!僕達の目の前は光が眩しいほど煌めき目をなんとかこらすとそこにはドームを切り裂いていくらいとの姿が!!
「うおおおお!!!」
バリバリという音を立てあっという間に黒いドームは切り裂かれ消えていった。目の前で震えている悪魔の姿が...。
「ぐぬぬ……!!!人間ごときが!!」
震えていた悪魔は怒り黒い炎をらいとに向け放つ!!
「俺様の邪魔を……するなーーーーー!!!」
黒く巨大な炎がらいとに向け放たれる!!!
「らいと君!!」
シャノワールさんの叫びにらいとはニコリとこちらに笑顔を向けると片手を盾にする!そして炎はらいとを包み込んだ!!
「か……彼は…??」
シャイリスさんが言うと悪魔は笑い出す。
「フフ…ハハ…ハハハハハ!!バカめ!!俺様に歯向かうやつは皆こうなる!!お前らもこれでわかったろ!?」
悪魔の炎は燃え上がりらいとを焼いているように見える……。
「らいと!!?」
僕が叫ぶとその炎の中心から竜巻が発生し炎は消えていく。
「なんだ…と!?」
悪魔は震えながら、らいとを凝視する。
「 フゥ~彼の方が一枚上手だったみたいね…。」
シャノワールさんがほっとしていると
らいとは風を止め悪魔の元へ近づいていく。
「くっ!く、くるな!!」
悪魔の両手から氷の礫がらいとに吹き付ける!
らいとを炎の盾が守る!!
「があああ!!」
悪魔は羽根を背中から生やす!そして空中に跳ね上がる!!
「いい加減に……しやがれ!!!」
らいとは身体を黄色に光らせバリバリという音を立て雷を纏わせる。悪魔は逃げ出そうと、らいとに背中を向けた瞬間……。らいとはその身体を光の稲妻に変え神速で悪魔の身体を通過する……。悪魔の身体に衝撃が走る。その顔は目を見開いたまま停止する。そして…塵になり静かに消えていったんだ。
「あれは……自分の細胞までをも魔力でエネルギーへと変える技…凄いわ、らいと君……。」
シャノワールさんがそう呟く…。
「そして私達を絶対防御で守ってくれてるみらい君の…夢の形のこの魔法壁…二人共本当に凄い。」
シャイリスさんはらいとの攻撃に巻き込まれな様に張っていた僕の魔法壁に気づいていたみたい。そして僕達を覆っていた壁は崩れ去り消え
さったのだった。
「おお!三人とも無事だな?」
頭上から声が聞こえるとらいとが笑顔で僕達の目の前に着地してきた。
「らいと!!やったね!」
「ああ!みらこそ、流石だぜ!二人をいつの間にか守っててくれてたな!」
「へへっ!伊達にらいとの相棒してないよ!」
僕達が笑っているとシャイリスさんはグスッと泣くのを我慢し涙を浮かべている。
「二人共!!本当にありがとう…ううぅぅぅぅ……」
僕達にお礼を言うと思い切り泣き始めたんだ。そして後ろから彼女に触れそっと抱きしめるシャノワールさん。シャイリスさんは彼女に抱きつくと大声で泣きじゃくったんだ。それはきっと…自分の起こしてしまった罪と温かいシャノワールさんという大好きな姉への愛で、ずっと…ずっと溜めていた感情を爆発させるように……。
「良かったね…二人共。」
「ああ……。」
僕達がその場を立ち去ろうとすると…呼び止める声がする。
「待って!二人共!!」
僕達が振り向くとシャノワールさんはシャイリスさんを落ち着かせると部屋の奥へと歩いていく。すると彼女は立ち止まり部屋の奥の壁に手をかざす。彼女の手が触れた壁はゴゴゴという音を立てその扉が開いていく。
「おおお!これはすげえな。」
「凄い!これが倭国の秘宝かあ。」
シャノワールさんはシャイリスさんを呼ぶ。
「シャイリスも…こっちへ来て…。」
行ってもいいものか、座り込んでいるシャイリスさんを呼ぶとシャイリスさんは僕達と一緒に宝物庫に入る。宝物庫はシャノワールさん以外では開けれないようになっていて家具など様々な物が並んでいた。
「ここはね…いつかシャイリスに会った時にあの時を思い出せる様に…私達の思い出を少しでも再現したくて置いてある家具達よ。」
僕達も宝というより温かい家具達に心が温かくなるような家具達だった。
「これは…!?」
シャイリスさんが懐かしむようにして抱きしめるぬいぐるみ。
「凄い!懐かしい……あの時のにおい…。」
「あの時シャイリスが置いていったぬいぐるみよ。」
「うん…ありがとう…姉さん。」
二人は温かい笑顔で笑い合う。二人の宝はきっと、この笑顔なんだろうな。僕はそんな気がしたんだ。そしてシャノワールさんはそのテーブルの中央に置いてあった小さな箱を手に取るとその箱を開けるのだった。
「それは?」
シャイリスさんが問いかけるとシャノワールさんは中身を出してみせる。それはあの雅家の至宝光の勾玉だった。
「この光の勾玉は持つ者の願いを叶えてくれると言われているの。私の願いは二人のおかげで叶ったわ。貴女はどう?シャイリス?」
「なるほどね!姉さん!言いたい事は分かったわ!もちろん私も、もう欲しいものなんてない!」
ん?僕は二人が何を言っているのか分からなかった。
「ねえ?らいと?二人は何の話してるんだろ?」
「俺が知るかよ!」
らいとにも見当もつかないらしい。するとシャノワールさんは勾玉に祈る。
「雅家の勾玉よ…私達の大切な友人に加護を!!」
シャノワールさんの祈りで勾玉は光り輝きそして……。
あれからシャノワールさんは怪盗ピンクルビーは消え去った事にしシャイリスさんは今までの宝は全てそっと返し怪盗ルビーはこの世から消え去ったんだ。そして二人は雅家を盛り上げていくことになったみたいだ。二人の姉妹はこれからも賑やかに暮らしていくことだろう。
そして僕達は不思議な力を手に入れた話は……
皆様、正月ストーリー最後まで読んでいただきありがとうございました!
ユメカナッ!!いよいよ本編始動します。皆様よろしくお願いします!
乞うご期待!!
ユメカナッ!お正月ストーリー 黒羽冥 @kuroha-mei
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