第2話 誤解

 次の日、僕はあの後親と一切話していないまま学校に向かった。

学校に着いた時、皆からの視線がいつも以上に多いことに違和感を感じた。

僕はクラスの友達に話しかけた

「なんか、皆が僕を見ている気がするんだけど。」

すると、思わぬ返事が返ってきた。

「自分が何をしたのか考えてみなよ。」

そう言って去っていた。

何が起きているのかわからなかった。

考えこんでいると、後ろから話しかけられた。

「おい」

普段、全く話したこともない女子の小林さんだった

「何?」

そう言うと。

「犯罪者は学校に来るなよ!!」

急に大きな声でそう言ってきた。

何が何だか分からず困惑していると、小林さんが睨みながら、

「万引きしたんだろ!!」

そう言いながら、小林さんはスマホを出して、動画を見せてきた。

その動画には僕が万引きをしている姿が映っていた。

「何だよこれ!!」

僕がそう言うと、小林さんが言い返してきた。

「あんたが万引きした証拠の動画だよ」

僕は戸惑いながら、

「万引きなんてしてない!!」

と言った。

しかし、小林さんは、

「証拠も出てきてるんだよ、諦めな!!」

と言ってきた。

その時、担任の先生がやってきて、

「佐藤、生徒指導室まで来い。」

僕を呼び出した。

生徒指導室に行くと、先生が小林さんが見せてきた動画と同じ物を見せてきた。

すると先生が僕に向かって話し始めた。

「昨日の夜中からこの動画がネット上に上げられた。単刀直入に聞くお前は万引きをしたのか?」

僕は先生にそう聞かれると迷わず、

「万引きなんてしてません。」

と答えた


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ただ、つまらない人生 佐野 諒真 @rec235

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