恩人の遺児に託す斎藤一の思い、が伝わる作品

後半に感動です。史実においても、文献や書簡、聞き取りなど、藤田五郎(斎藤一)の言葉は何一つ残されていません。近藤勇を残して会津に行き、そのあと、処刑の事実を知った彼の気持ちはどうだったのか……それを想像させてくださる作品でした。
明治初頭の警察官のお給料って、どれだけなんだろう?財布ごと渡してしまった、口下手な藤田さんの優しさが伺えました。敵であった薩長の作った組織で生きていく、旧幕臣たちの気持ちが伝わるような、最後の言葉でした。

素敵な話を読ませていただき、ありがとうございました。