主人公は最強です。苦戦なんかもほぼしません。
チートスキルを積んだ転生者がいっぱいいる世界で、ただただ死んだ目で死ぬためにと戦ってきた存在です。
それが、ヒロインと出会い、娘的存在を拾い、いろいろな人との交流ができていく中で人間性を取り戻していく、要約するとそんな王道的なストーリーになるのに……
……散財とか、途中の神様からのツッコミとか、そんなギャグ要素がほどよくブレンドされることで、こんなに読みやすくて楽しい物語になりました。
一気読みするには分量を多く感じるかもしれませんが、1章あたりの分量は読みごろ感がありますし、まずは最初の数章だけでも読んでみてはいかがでしょうか。
主人公はなんにでも勝てる無敵を通り越した舞台装置みたいな人外では無く、それでも決して弱いとは言えない強さ
精神的には自己評価が低すぎること以外は自分で実行出来ると判断すれば一切迷うこと無く突き進める強さもある
過去のせいで人々に恐れられてるけど、分かってくれる人も次々に出るから決して寂しい人でも無い
そんな主人公を気に入って集まる人達もみんな個性に溢れてるから、複数登場しても混乱することも無い
それでいて話も決して無理がある流れで繋がることもないから、続けてスラスラと引っかかることもない
なんでこの小説がこんなに評価されないのか、本当に理解に苦しむ