隠れて付き合ってる天使様と、二人きりになると…?
白深やよい
隠れて付き合ってる天使様と、二人きりにになると…?
「もしかして、この状況、興奮しちゃってる?」
「お、おいばか、ここでするのはやめろって──」
彼女は、俺に体を
◆
俺の学校には「天使様」と呼ばれている人がいる。
容姿、成績、どれも全て優秀で、どんな人に対しても、優しく接しているため、いつの間にか「天使様」と呼ばれているそうだ。
俺は、そんな天使様と同じクラスに入ることができた。
嬉しいか、嬉しくないかと聞かれれば、嬉しいが、俺みたいな陰キャが
《・・・・・・・・》ってだけだけど。
そう、俺と天使様は、秘密で
実は、俺と天使様は幼馴染で、家も隣通し。
親しくなるのは、必然と言えるだろう。
高校一年の頃、俺は天使様に告白したことがある。
結果は、お察しの通り成功。
そのことを両親に話したら、結婚まで事が進み、現在同棲中である。
学校の天使様と、家での天使様は雰囲気が違う。
学校では、冷静で、しっかりとした判断ができるしっかりものとして見られているようだが、家では全くと言っていいほど違う。
家での天使様は、非常に甘えん坊である。
一緒に寝るときは、ギュッってしながら寝たり、甘いキスを求めてきたり、
本当に甘えん坊である。
しかも、天使様は努力家だ。
毎日遅くまで勉強し、「天使様」になりきれるよう、非常に努力しているのだ。
本当にすごいと思う。
まぁ、そんな事を知らないクラスの男子達は、必死にアプローチするわけで───
「開いてる日とかあるかな? 映画のチケットが余ったから、一緒に行かない?」
「すみません、あまり映画が好きじゃなくて……お気持ちだけ頂きますね」
「俺と一緒に、デート行かない?」
「デートですか……あまり興味ないので、お断りさせてもらいますね」
など、様々なアプローチを受けている。
本人によると、やはり迷惑なようで、大変困ってるらしい。
………帰ったら愚痴、聞かされるんだろうなぁ……。
◆
「もう、なんで男子は、私にばっかり話しかけてくるんでしょうか……迷惑この上ないです」
「そう怒るなよ……
「もう、天使様って呼ばないでください!
私には、
「ごめんごめん」
天使様にも、しっかりとした名前があって、「鈴音香音」と言う。
俺は、天使様って言う呼び方も好きだから、勝手にそう言ってるけど、本人からすると「旦那さんぐらいには名前で呼ばれたいじゃん」ってことらしい。
そんな事はさておき、俺と天使様が通っている学校には、文化祭がある。
部活ごとに、お店を出したり、有名な人を呼んでライブしたり、
割と大きい文化祭になっている。
そんな文化祭が、後四ヶ月後には始まってしまう。
そんな忙しくなっていく時期だった。
「そういえば、天──香音は、何のお店をするんだ?」
「私? 私は、パンケーキ屋になったよ」
「パンケーキ?」
「うん、私、部活に入ってないからクラスの人とやることになったんだけど、プレッシャーが凄いんだよね」
「あー」
確かに、天使様が運営してるパンケーキ屋と言われれば、様々な人から期待されてしまうのも仕方ないだろう。
天使様は天使様で苦労してるんだな。と改めて思った。
「あー誰か手伝ってくれないかなー」
「……なんだよその目」
俺の所属している部活は、何か特別するってわけでもない。
香音の手伝いをすることは不可能ではない。
ただ、自分は陰キャだ。
もしかしたら、足手まといになるかもしれない。
しかも、天使様が運営してるパンケーキ屋は、陽キャの人たちで形成されている。
そこに、俺が入るなんて、難易度が高すぎる。
でも───
「その、だめ、かな?」
そんな上目遣いでお願いされてしまうと断れない。
本当に女子ってずるいと思う。
「あぁ、分かったよ。やれば良いんでしょ」
「話が分かる人で良かったよ♪」
「じゃ、パンケーキ屋の人達に聞いてみてくれ」
「了解ー」
前年の文化祭では、香音の助けになることができなかった。
今年こそ、香音の役に少しでも立てれるように、頑張らないとな。
香音の彼氏として、カッコいいところを見せれるように───
◆
そんな事があった次の日の放課後、俺は
今日決めなければならない物はおもに二つ。
一、パンケーキの値段。
二、メンバーの配置場所。
この二つだ。
二つとも、お店を運営するためには必要不可欠と言える物だろう。
そんな、重要な事を決める会議なだけあって、場の空気は重かった──。
「……まずは、パンケーキの値段から決めましょう。
何か意見はありますか?」
その一言で、様々な意見が飛び交う。
会議は順調──と思われたが、そんな事はなく、大きく分けて、四百円派と五百円派に分かれることになった。
「困りましたね……」
どっちの主張も否定できない状況になっていた。
これじゃ、会議は進まない。
今日の会議は終わりかと思われたが───
「……私が決めます」
そう宣言したのは天使様。
天使様は、このメンバーの中だと、一番信頼が厚い。
この場を収めるためには、天使様が適任だろう。
───だが、あの
俺は、一番
香音は、天使様になれるように、自分を隠して生活している。
自分を隠して生活するのは、本当に難しく、事前準備が必要になってくる。
この前の、集会の時だってそう。
どんな事を言ったらいいか、何度も、何度も考えて人前に立っているのだ。
俺とは比べ物にならない位、努力しているのだ。
でも、今回はどうだろうか。
香音は、場を収めるために、どんな事を言ったらいいか、考えることができていない。
そして、香音は、アドリブで何か発言することが苦手だ。
───そう、これは俺と
「え、えっと……」
天使様は、少し困惑している様子。
そんな事を知らない、周りのメンバーはどんな事を言い始めるのか目を光らせ、期待される状況になってしまった。
何か、俺にできることはないのだろうか。
頭をフル回転させて考える。
刻々と時間が迫ってきている中、
香音から、「助けて」と聞こえてくるのは気のせいなのだろうか。
………天使様の力になりたい。
その一心で、メンバーにそう、告げた。
「だったらさ、五百円でいいんじゃないか?」
「……?」
自分でも感じたことがないような感覚。
これが、緊張なのか、恐怖なのかは分からない。
でも、これがいつも、天使様が浴びている視線だと思ったら、体が少し楽になった。
「五百円ならさ、ワンコインって宣伝もできるわけだし、お釣りの管理とか、色々楽になるだろ?」
「まぁ、それはそうですが……」
反応は悪くない。
後、もう一押しすれば、きっと行ける。
「前年は五百円だろ? 前年の時は、クレーム来なかったんだし、今年も同じでいいと思うけどな」
「……まぁ、確かに五百円でもいいかもしれませんね」
やっと、会議の終わりが見えてきた。
後は、四百円派の人達がどんな反応をしてくれるか。
それによって、この会議の終わりが決まってくる。
「分かりました。今回は五百円でいいでしょう」
思わず、小さくガッツポーズを取ってしまった。
でも、まだ気を抜いてはいけない。
後、もう一つ決めなければならない事がある。
『メンバーの配置場所』を決めないといけない。
「次に、ここにいるメンバーの配置場所を決めていきます」
───そうして、次の会議が始まった──。
◆
割と長かった会議を終え、ついにメンバーの配置場所が決まった。
俺の配置場所は、接客になった。
確かに俺は、パンケーキを作ることができない。
足手まといになるだけだ。
だったら、接客をした方が、店のためになるだろう。
俺の
なぜか、接客になった。
どうやら、厨房には、既に十分な人数が居るらしく、「天使様は、看板娘なんだから、接客で人を集めて?」だそう。
あの、努力家の天使様でも、看板娘は荷が重いだろう。
帰ったら、天使様と色々考えないとな。
さて、会議も終わったし帰るか。
帰ったら、結婚前提て付き合ってる
本当に夢のようだ。
学校では絶対見せない、表情を俺にだけ見せてくれる。
それだけで、俺は幸せものだ。
そんな事を考えてながら、教室を後にしようとした時、誰かに手をギュッとされてしまった。
ゆっくりと、後ろを振り返ってみると──
「あの、今時間空いてますか?」
なぜかそこには、天使様が居た。
教室内に居る生徒がざわつき始める。
なぜ、天使様が俺に会いに来たか分からない。
俺と天使様で決めたルールの一つに、「学校では極力関わらない」というのがあったはずだ。
そのルールを破ってまで、ここに来た理由がよく分からない。
「い、一応開いてるけど?」
「ほ、本当? じゃあ来てもらっても良い?」
「わ、分かった」
俺は一体どこに連れて行かれるのだろうか。
変な場所じゃなきゃいいな……。
◆
俺と天使様が来た所は、誰にも使われていない空き教室。
つまり、二人きりになってしまった訳だ。
俺は一体、どんな事をさせられてしまうのだろうか……。
「ご、ごめんね……急に呼び出しちゃって」
「どうした? 何かあったのか?」
「その、さっきはありがとうね。
会議の時、助けてくれたこと本当に感謝してる」
「それぐらい別にいいぞ、香音を助けられたなら本能だ」
「なら、よかった」
天使様が伝えたかったことはこの事だろうか?
でも、この話は家でも話すことができる。
「それだけか?」
「え、いや、あの」
反応から察するに、まだ言いたいことがあるようだ。
俺はどんな要求でも、喜んで受け入れる自信がある。
だから、話して欲しい。
「香音のためだったら、俺はなんでもできるよ」
「そのね、怒らないでほしいんだけど……」
「もっと学校でもイチャイチャしたいの……」
「え?」
まさかの要求。
天使様が俺の事を求めてくれるのは、素直に嬉しいけど、学校でイチャつくのは、リスクが大きすぎる。
他の方法が無いか確認してみる。
「学校じゃなきゃだめなのか……?」
「当たり前でしょ」
やっぱり……と言う気持ちを顔に出さない。
この事は家で話し合おう。
今はとりあえず、天使様の機嫌を取らないと。
「ほら、今ギュッとするから、我慢してもらってもいいか?」
「もう、またそんな事ばっかり」
「だ、だって……」
「だったら、私だって我慢しないから」
「……ッ」
俺の上に天使様が乗っかり、上乗り状態になる。
なぜか、力を出すことができない。
いや、力を出したくないのかもしれない。
「もしかして、この状況、興奮しちゃってる?」
「お、おいばか、ここでするのはやめろって──」
彼女は、俺に体を
大人のキスをさせられてしまった。
家でも、こんな深いキスはあまりしないのに、今日の天使様は積極的すぎる。
今日の天使様は、どこかおかしい。
「……プハッ、どうした? 今日の香音は少しおかしいぞ?」
「だ、だってぇ……このままじゃ、このままじゃ、私の
この天使様は、なんて可愛いことを言い始めるのだろうか。
俺が、
「……大丈夫だよ。俺は香音の事しか見てないから」
「本当に?」
「少なくても、今は香音の事しか考えてないよ」
「も、もう、ばかッ」
「ちょっ、ぽこぽこ殴るなって」
ちょっと、柄にもないこと言ってしまったが、後悔はしていない。
むしろ、「よくやった俺」とガッツポーズしたいぐらいだ。
……これで、天使様は機嫌、直してくれただろうか。
「い、家帰ったら覚悟しときなさいよ」
「イチャつく覚悟でもしておくよ」
「ば、ばかじゃないのっ」
「じゃあ、イチャつきたくないのか?」
「分かってるくせに、本当にズルいやつ」
積極的な天使様もいいかもしれない……。
そんな事を思い浮かべながら、空き教室を後にした。
それにしても、ツンデレ化する天使様もいいなぁ……。
◆
文化祭まで残り四日。
一通りの準備を終え、最終確認をしている頃合いだろう。
それは、俺が所属しているパンケーキ屋も例外ではない。
三日前に、やっとオリジナルのパンケーキの生地を作り終えることができた。
何度もやり直しを重ね、遂に完成した一品。
絶対に売れるだろう。
残りやることは、「最終確認」のみ。
何か足りないものは無いか、見落としている物は無いか。
そんな事を、残り三日で確認していく。
「これは……大丈夫そうだな」
メモ帳を片手に、一つ一つ丁寧に確認する。
多分、集中していたからだろうか。
俺は後ろからひっそりと来ている、天使様に気づける事ができなかった──。
「ぎゅ〜」
「!?」
今、俺の所に天使様が来たってのも問題だが、それ以上に問題な事がある。
───この天使様は、俺に何やら、柔らかいものを
これは、由々しき問題だ。
「そのな、香音? なにやら当たってるんだけど」
「……? 当ててるんだから当たり前じゃん」
「えぇ……」
正直、その行為自体は、大変光栄だが、仮にもここは学校だ。
隠れて学校内でイチャつくのは、学生としてどうだろうか。
天使様から離れようと、試みてみる。
「ほら、家でずっとイチャイチャするから、今は我慢しよ?」
「……むぅ、嫌だよぉ」
男子をイチコロにするような言葉を発する天使様。
いつもの俺なら、既に屈していただろうが、今日の俺は一味違う。
そんな言葉で、俺は屈しない……!
「むむむ……これぐらいじゃ落ちないか……」
ボソッと何やら言っている天使様。
どんな事を考えているか分からないけど、今日の俺は一味違う。
天使様の誘惑は、効果なし。
そう考えていたのは、本当に盲点だった───。
───なんと、今日の天使様は、どこか雰囲気が違っていたんだ──。
「……私、今なら、何でも言うこと聞いてあげるよ?」
(あっ……)
少しだけ、肩をチラッと見せながら、上目遣いで誘惑してくる天使様。
こんなに可愛いのは、凶悪過ぎる。
いつもより求めてくる天使様の誘惑に、抗えるわけがない。
俺の理性は、ここで途絶えた───。
◆
今日はついに、文化祭本日。
俺達、パンケーキ屋はこの日のために、色々な事をしてきた。
それを、今日は発揮する日。
「失敗したらどうしよう」という不安より、「絶対に成功させる……!」という気合いの方が、俺の感情を支配していた。
………これほど、文化祭を楽しみにしたことがあっただろうか。
過去の文化祭は、
でも、今年は違う。
パンケーキ屋を通して、色々な人と友達になることができた。
去年の俺だったら、想像出来なかった事だ。
しかも、今年は天使様も居る。
二人きりで、文化祭を見て回ることは難しいかもしれないが、こうして一緒に活動することが出来た。
これは、大きな進歩だろう。
この一年、天使様との出会いで、俺の高校生活は百八十度変わった。
毎日が、明るくなって、楽しくなって──。
本当に天使様には感謝しかない。
────お客さん一名入ります〜。
「「了解」」
────俺達の文化祭が今、始まる。
◆
長かった前半の文化祭を終え、ついに昼休憩が始まった。
やはり、「天使様パワー」というのは、物凄い効果があったらしく、大勢の人が来てくれた。
Twitterなどで、「ここのパンケーキ屋、美少女いるし、普通に美味くて最高なんだけど」みたいなツイートをしてくれる人が結構居てくれるおかげで、後半になっていくに連れて、どんどん人が増えていく状況になっていった。
めっちゃめっちゃ疲れている中で、お客さんが言ってくれる「美味しい」「本当に学生が作ったの!?」みたいな称賛の声でどうにか頑張ることができた。
ついに現在、昼休憩。
疲れた体を少しでも癒すために、体を伸ばしてみる。
そんな事をしている時、俺と同じ接客担当の天使様が来てくれた。
「おつかれ〜」
「香音もお疲れ様」
今、俺と天使様はいる場所は、基本的に人が来ない。
つまり、この昼休憩は天使様とイチャつき放題。
この昼休憩は、控えめに言っても最高って事が考えなくても分かる。
「顔がニヤニヤしてるけど、どうしたの?」
「……あ、すまん、香音と居る時間って本当に幸せだなぁ……って思って」
「そういう言葉、サラッと言えるのズルいと思う」
そんな甘い会話をしているだけで、昼休憩の時間は着々と過ぎていく。
気づけば、残り三十分前という時間帯まで来てしまった。
「あっ、そろそろ時間になっちゃう」
「もうそんな時間か」
名残惜しいという気持ちを、グッと抑えて、後半の営業の支度をしようとしたときだった───。
「……お願い、してもいい?」
「俺がそのお願いを断るとでも?」
「ほ、本当に?」
「当たり前だ」
天使様は、俺に頼みたいことがあるらしい。
俺は、天使様のお願いならなんでも従える自信がある。
──天使様のお願い、それは──。
「キス、しよ?」
天使様のお願いはキス。
正直、毎日のようにしていることなので、驚いたりはしなかった。
ただ、天使様のおねだりは、本当に可愛い。
「───チュッ
これでいいか?」
いつもと変わらないキスを天使様にした。
これで、満足してくれると思ったが──。
「これじゃだめなの!」
「えぇ……」
天使様は、今のキスに納得いかないらしい。
俺は、今までと変わらないキスをしたはず。
なのに、なんで?
「これじゃあ、いつもと変わらないじゃん!」
「じゃあ、どうしたらいいんだ?」
「まず、私をギュッってして?」
「今した」
「私の頭も撫でて?」
「撫でたよ?」
「私に愛を込めた最高のキス、して?」
最高のキス、ってなんだ?
もっと、愛を込めてキスしたらいいのか?
天使様への愛を、全てキスに込める。
「────チュッ」
「……ブハッ、ちょっと、舌を入れろなんて言ってないの!」
「嫌だったか?」
「嫌では、ないけど」
天使様への愛を、俺なりに表現してみたが、どうだろう。
「……まぁ、今日のところは、これで勘弁してあげる」
「それはよかった」
時間が、刻々と迫ってきているため、天使様に「また後で」とだけ伝え、その場を後にした。
来てくれたお客さんのために、パンケーキ屋のメンバーのために、
───文化祭後半も、頑張るぞ!
◆
俺は、ベッドに横になりながら、今日あったことを振り返っていた。
メンバーと協力して、無事文化祭を終えれたこと。
パンケーキ屋に来てくれた人たちの笑顔。
………
本当に楽しい日になっていた。
こんな楽しい日のなれたのは、天使様のおかげだ。
本当に感謝しかない。
「何? もしかして今日の文化祭のことでも考えてた?」
俺と一緒に寝てる天使様を見て、天使様の接客を思い出す。
天使様と、話すことができなかったせいか、天使様を独占したいという欲が湧き上がってくる。
自分でも悪いと思ってるのに、この思いは止まらない。
「……香音と、全然居られなかったな、って」
「………ッ、可愛いこと言わないで」
「だって、香音が取られないか心配、だったから」
「あ〜、これで私の愛情伝わるでしょ」
俺の体を、天使様がぎゅ〜って抱きしめてくれている。
天使様の体は、柔らかくて、温かい。
「ありがと、スッキリしたから寝ようか」
「たまには、ぎゅ〜ってしながら寝ていい?」
「今日は、そうして寝よう」
天使様と、チュッってしてから、ぎゅ〜ってしてみる。
いつも以上に幸せ。
「おやすみ」
「うん、おやすみ」
───俺と天使様の
この文化祭が、
隠れて付き合ってる天使様と、二人きりになると…? 白深やよい @yayoi_san
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