SS 一緒にお風呂リターンズ
「久しぶりに家で一緒にお風呂だね」
愛乃がふふっと透に笑いかける。
いま、愛乃はバスタオル一枚。透もバスタオル一枚の格好で一緒に家のお風呂に入っている。
愛乃は頬を赤く染めていて、肌は白く透き通るようだ。以前よりも色っぽくなっている気がするのは気のせいだろうか。
暴力的な大きさの胸が愛乃のバスタオルを押し上げている。
透の視線がついそちらに向かってしまう。何度見てもやめられない。
愛乃は恥ずかしそうに手で胸を隠す。
「とおるくんのえっち……」
「わ、わざとじゃなくて……!」
「でも、いいんだよ。わたしは透くんの彼女だから」
「へ?」
「つまり、わたしは透くんのものになったんだもの。わたしを自由にして、透くんのやりたいようにして、いいんだよ?」
「い、いや、それはその……まだ高校生だし……」
「ふふっ、透くん。いま、もっとえっちなこと、想像したでしょ? 子供ができるようなこと?」
愛乃がからかうように言う。透は憮然とした。
「愛乃さんが想像させたんだよ」
「わたしがエッチだって言いたいの?」
「否定できる?」
「うーん。できないかも」
愛乃はくすくすと笑うと、胸を隠していた手をどけて、透の手を握る。
そして、強引に透の手を自分の胸の上に置いた。ふにゃっ、と柔らかい感触がする。
「おっぱいを触るだけだったら、子供もできないよね?」
「そ、そうだけど……」
「透くん、わたしの胸……触りたくない?」
愛乃が潤んだ瞳で透を見つめる。
透はその言葉で理性がぷちんと切れるのを感じた。
透は無理やり愛乃のバスタオルを剥ぎ取ってしまう。
「えっ、あっ、透くん……!」
「愛乃さんがしろって言ったんだよ」
透の手が愛乃の双丘を鷲掴みにし、愛乃が「あっ……」と甘い声を上げる。
そのままだったら、透は止まることができなかったはずだ。子供ができるようなことさえ、したかもしれない。
けれど――。
「と、お、る?」
冷え冷えとした声に透も愛乃も慌てて浴室の入口を振り返る。
そこには閻魔大王のような、怒りの形相の知香がいたのだった……。
<あとがき>
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