彼女はただ綺麗な靴を履きたかった。それだけなのに……。死んでもなお裸足でひたひたと歩き、深夜の川へ向かうという描写に胸が詰まりました。罰にしてはあまりにも大きすぎる代償です。切ないなあ……。
昔話として語られる本作品。アンデルセン童話の『赤い靴』さながら、とある靴を中心に悲劇が起こります。ただのお遣いのはずなのに、たったひとつの(しかも子どもらしく可愛らしい)過ちで、取り返しのつかない出来事に。そして最後の最後で思わずゾクリ。海外童話がモチーフでありながら、日本の怪談らしい怖さも感じられるお話です。皆さまもぜひお読みになられてくださいね。※この度は「おばけのお話募集」企画にご参加くださりありがとうございました。