蛇が人間を支配する世界で、人と蛇が織りなす純文学

人間のほとんどがスラムに落ち、人と話せる蛇が支配するようになった世界。主人公は蛇に魂を売り、意味も分からずにペットボトルを積む仕事をさせられています。上司の蛇は人権派でも、人間を蔑む蛇は多い。魂を売ってしまったことに罪悪感を覚える主人公は、人間と心を通わすこともできず、蛇にもなれない。そんな切なさを感じます。

まだ序盤で謎が多いですが、これから主人公を取り巻く状況や心情にどのような変化があるのか、とても気になります。

ファンタジーのような独特の世界観ですが、細やかな心情描写のために共感を誘い、さまざまなことを考えさせられます。