空白の続き


本当は知っている、世界は終わってしまったんだってこと

終わった世界を旅して回る

何も無いことを知っている

けれど少女は旅をする

旅をすることが少女であること

何も無い先を信じていくこと

そうして旅していくことで

空白がほんの少し伸びていく

まだ続くのだと信じることで

限界まで引き伸ばされた世界はまた

少しだけ広がる

本当のところ

そうして世界は続いてきたが

信じる者はもういない

だからここが世の果てで

少女が歩みを止めたとき

緩やかに崩壊する


誰もが眠りについたんだ

寝息の上でダンスする

誰かの夢に転げ落ち

沈めば深く眠れるよ

それでもきみは起き上がる

旅路を信じて地図描く

見渡す限り銀世界

とりのめは遙か遙か

地平まで手の中に

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少女な散歩者 寄り道編 ほがり 仰夜 @torinomeBinzume

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