186、ロボットの夢 (第24回Twitter300字小説企画 お題:作る)
僕はロボット。
名前はない。
コンベアに流れてくる部品を組み立てる仕事をしてる。
つくっているものが形になるのはうれしい。僕のお父さんも、きっと同じ気持ちで僕をつくってくれたんだろうな。そう思うと、ぽかぽかした気持ちになる。
いつか生まれ故郷に戻って、お父さんに会う。それが僕の夢だ。お父さんの姿は記憶にないけれど、きっと僕にそっくりだと思う。
僕には足がないから自分で動くことはできない。でも、年を取ったロボットはみんなトラックに乗ってどこかへ運ばれる。きっとがんばったご褒美に故郷へと送ってもらえるんだと思う。
だから僕は今日も一生懸命働く。
故郷のコウジョウに戻って、お父さんに名前をつけてもらう日を夢見て。
【300字SS】たのしいせいかつ 君野 新汰 @tabanga
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