概要
田舎の思春期の、陰気な恋愛事情
山間の田舎町で、将来に漠然とした不安を抱えていた高校三年の敦彦は、自宅の部屋の窓から公衆電話で援助交際をしている幼馴染のエツ(悦子)の姿を目撃する。 異性で唯一親交のあるエツに以前から思いを寄せていた敦彦は、嫉妬心から電話ボックスのエツを視姦して自慰行為に及ぼうとするが、エツの鞄にぶら下がった不可解な赤いお守りをきっかけに、夏の夜の神社で体験したある出来事を思い出す。 それはエツの後ろめたい家庭事情が引き起こした暗い事件で、敦彦はそれが天真爛漫で妙に成熟したエツが生まれながらに持つ深い業のせいだと知る。
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