ただのオカルトやホラーで終わらない、物語として完成されすぎている怪奇譚

 最初、いわゆる『洒落怖』のような都市伝説系のオカルト短編だと思って読み始めたのですが、回を重ねるごとに募る些細な違和感。
 意図的に配置されたそれらの伏線が、後半へ進むにつれて怒涛でありながらも無理やり感のない綺麗な回収のされ方をしていくのには感嘆の息を漏らさずにはいられません。
 下手に物語について触れるとネタバレを踏みかねないので、とりあえず読みましょう。読んで後悔することといえば、つい最新話まで一気読みしてしまい、都築が待ちきれなくなることぐらいでしょうか。かくいう自分も、あぁ、もう少しゆっくり読めばよかった、と後悔しています。
 二周目も楽しめること間違いなしの作品です。とりあえず読みましょう。
 第三部も心より楽しみにしています。

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