人生の「消費者」として生きる

 自分でも小説を書いたことのある人ならば誰しも共感できるのではないでしょうか。
 気の進まないルーチーンワークをこなす時間ののろのろとした感じや思うように自分のやりたいことができないもどかしさの表現が絶妙です。
 じわじわと自らを苛む焦りと、そこから逃れるために時間を浪費してしまう自分の弱さ。
 次巻のみならず、離婚と言う自分のライフステージの大きな変化すらも小説のネタとして消費してしまう「消費者」として自分。

 そういったままならぬ現実がコンパクトに表現されていました。