熱い主人公は最後まで熱かった

バトル描写がとにかく迫力があります。
目の前でバトルが繰り広げられているかのような臨場感を感じる言葉選びは、目を瞠るところが多々ありました。
階層ダンジョンを段々と降りていく、その度に人々の生活も変化していくという設定も面白いと思います。
各階層の日常が下に降りていくたびに徐々に劣悪になっていく様子も宿屋や店の様子で細かに表現されています。
作者さんの中で、この階層ダンジョンの仕組みや世界観がきっちり考えられているからこそだと思いました。

恋愛描写については多くはないものの、それでも主人公大和の芯にあるものは玲奈への強い気持ちだということは常に表現されており、一貫して主人公を応援できる要素だと思いました。

意外な展開に驚きもあり、バトルファンタジーが好きな方には終始退屈しない素晴らしい作品だと思います。