綺麗、キレイ

黒守白屠

第1話

朝、スマホの目覚ましのアラームが鳴る。昨日の疲れが残っているのか、まだ寝足りない。それでも無理やりにベッドから出る。眠い目をこすりながらいつの間にかアラームの止まったスマホを見た。時間を確認しつつ、洗面所へ向かった。

さっき目をこすったせいかゴミが入った気がする。顔を洗い、目を洗いそれでもスッキリしないので、右目の中に指を入れて洗ってみた。コロッとなにか取れた気がした。とてつもない開放感を感じる。左目も同様に洗い、ますます綺麗になった気がした。ついでにヒゲも剃ってしまおう、そう思った。

手探りでシェービングクリーム顔に塗り、使い慣れた愛用のI字カミソリでヒゲも剃っていく。凹凸が無くなるまで、念入り剃っていく。

シェービングクリームを洗い流し、I字カミソリも濯いで綺麗にしておく。このカミソリは相変わらず手に馴染む。ふかふかのタオルで水気をとって、それから自分の顔を拭く。なんだかタオルがあまり水を吸い取っていないような。顔まだビショビショだ。新しいタオルをフラフラしながら探す。

そういえば朝なのに真っ暗だなと、

起きた時は日が差していたハズだと、

寝起きで働かない頭で考える。

二度寝しようかな、と思いながら床に倒れた。

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綺麗、キレイ 黒守白屠 @x-hakuto-02

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