ジロー

　歴史研究家のジローは現代史の延長線上に、日本が、そして世界がどのように変化していくかを題材にした小説を書く。
　人間が自分たちの暮しをよくしていくために作りだしたロボットが、自分の意思を持ち始め、徐々に力をつけて行き、やがて、人類を支配していく過程を描いたもの。
　人類はロボットに征服されてしまうが、ミーヤだけはジローに奉仕するという自分の務めを忠実に守り、ジローの最期を看取った後、生まれ故郷のカリフォルニアのロボット生産工場に戻り、自らリサイクルのベルトに乗って、思考を停止する。