夢見る昼下がり
白川津 中々
■
意味もなく外へ出た。
電車に乗って、中野で降りて、辺りをぶらついてすぐに帰った。
目的がなければ長いもしない。散歩するにしては騒がし過ぎる街並みで一人いるのは堪え難かった。夜となればポツポツと酒場の光も灯ろうが……
途中、スパークリングワインを二本買った。安物だが、いつもすする物よりは上等だ。部屋で冷やして喉を潤すのを想像すると、今朝、玄関を開けた時より胸がときめいた。
つまらん人生だなと実感する。俺にはもう何もない。
夢見る昼下がり 白川津 中々 @taka1212384
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