世界一かわいそうな、あの子。
そう、子どもから大人まで知っている〈あの子〉です。境遇に心を痛め、救いを求めた方も少なくないかもしれません。
現実とファンタジーが交わるとき、えもしれぬ切なさと感動で胸がいっぱいになります。原作の世界観を大切にしつつ、独創性の高い作品に仕上がっています。
この物語は、「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテストに応募されている作品です。読後に噛みしめる幸せの深さはもちろん、緑のたぬきも素晴らしい味わいになっています。
どの年代の方にも読んでいただきたい名作。きっと心が洗われることでしょう。
離婚危機の男が現実逃避とばかりに雪山へ行き遭難する。
寒さでうとうときてしまい、寝るな、寝たら死ぬぞ展開に……そして。
異色のコラボが待っているのですが、構成力が抜群でぐいぐい読んでいき、最後は主人公にエールを送りたくなる。
しかし。しかしですよ。
設定は結構シュールです。だけど泣ける。文章力のなせる業でしょうね。
……わたしのレビューがギャグみたいになってしまったのがその証拠でして。
いやシリアスなんです。とってもシリアスで硬質な現代ドラマにファンタジーの味付けがあるんですよ。そばがおいしそうでリアルなんです。
なにいってんだかわからなくなりましたが、さらっと読めて心に沁みます。
おすすめの短編です。