特異質な彼女

バブみ道日丿宮組

お題:早すぎたモグラ 制限時間:15分

特異質な彼女

 一般的なゲームでは、

 力・・・物理攻撃力

 知能(知識)・・・魔法攻撃力

 体力・・・物理防御力、HP

 精神・・・魔法防御力、MP

 運・・・クリティカル、アイテムのドロップ率

 知恵・・・経験値

 という風なあんばいに設定されてることが標準的だ。

 最近のソシャゲでは、そこらへんは固定で、キャラクターカードのレア度、武器カードのレア度で強さが設定されてることが多くなった。

 いわゆる課金ゲー、お金が全てだ。

 でも、これは時間が足りない社会人にとってはいいものではないかと思う。

 お金で時間を買う。まさにそんなものだ。

 時間もお金もあるエリートひきこもりは、羨ましい限り。

 そんなひきこもりは、幼馴染だけでいい。

「ねぇ……カーテン閉めてよ。眩しい」

 まるでモグラのように陽の光で弱くなってるのが彼女だ。

 僕は彼女の身の回りを預かってるものでもあり、親に将来をお願いされてる人間でもある。

 だからこそ、真面目に起きて、普通に生活して欲しい。外にはでなくてもいいが、きちんとした生活をお願いしたかった。

「もう12時だよ」

「寝たのさっきだからさ……ね?」

 ね? じゃない。

「お金あげるからさ、もうちょっと眠らせて」

「それで動いたら、人間として失格だよ」

 そういう輩もいるのも現実だ。

 お金は何者も支配できる魔性の魅力を持つ。

「……生活できてるんだからいいじゃない」

「炊事洗濯掃除ができるようになってから言ってほしいかな」

 彼女は睡眠と、ゲーム、食事、トイレぐらいしか動かない。あとはベッドの上でゴロゴロするばかりだ。不健康体のため、肌の色のは白いし、ガリガリに痩せてる。

 一般的なひきこもりのようなデブでも不潔でもない。

 普通に可愛い。

 学校にいけば、まず人気が出るだろう。

 まぁ……彼女は小学校から通ってない。

 それぐらいから、ずっと部屋にいる。

 部屋で、ゲームを介して、お金を稼いでる。

 彼女が考えたものが、世界で流行ってる。

 それを実行できるようにしたのは、彼女の親の財力でもあったが、ここまで大きくなったのは彼女自身の力だろう。

 普通の人間以上の力があるのに、普通の人間以下の生活力しかない。


 それが彼女であった。

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特異質な彼女 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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