第2話
いつの間にか寝ていた。
また朝が来る。
朝が来たという安堵感、そしてまた今日も人が消えているのだろうという恐怖感。更にその状況を楽しみかけている僕への嫌悪感。
こんなにも嫌な朝は何時ぶりだろうか
恐らく小学の頃母親が死んだ時以来ではないか。
今日もテレビは放送されている。
今日は推定162万人が消えているらしい。
日本でもなんと推定8万人。
次は僕かもしれない。が僕の番では無いと何故か確信していた。
なぜなら今僕がいる場所は戦時に利用されてたらしい地下室だ。
地下室には現在僕、紡 蓮也(ツムギ レンヤ)、父の慶司(ケイジ)、妹の未来(ミライ)、幼なじみの雫場 侑(シズクバ ユウ)、祇園 蕾芭(ギオン ライバ)の5人。12Lの水。4kg分の乾パン。山積みになった缶詰たち。圧縮布団4セット。ランタンに懐中電灯…etc。持って1週間だろう。
後になればなるほど食料調達は困難になる。
今のうちに回収せねば…と思いつつも地下にいれば奴らに見つかることなく安全だ。
そんな中、父は食料調達へ向かった。
あれから1週間は経っただろうか…
父が戻ってこないことに恐怖が出てくる。
それと共に食料も段々と少なくなり、焦りが出てきた。
それに比例し、喧嘩が増えた。
このメンバーでは蕾芭がダントツ強い。
段々と蕾芭が仕切るようになってきた。
とはいえ、優しいから強制はしない
特に未来と侑に優しい。代わりに僕に当たりが強い…て訳でもない。
空手部部長でありエースなだけだ。しかも総合格闘技でも活躍している。
そんな蕾芭を心から尊敬していた。
だが、最近少々焦りが見えてきている。
何故か。それは飲料が少なくなってきているから。そして、狂ったように日課の筋トレの量を増やして行った。そんな時に蕾芭が「ちょっと水とコーラと食料持ってくるわ。」と地下室を無理矢理開けた通路から外に出て行ってしまった。
夜空 Fkuro @Fkuro
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