第1話 宇宙の子
珍しくセミが鳴いていなく心地よく涼しい夏の日、急に騒音が鳴り響く。
「僕は蓮也。とある島の集落に住んでいる」
とか言ってみたい小説オタクの僕。
時刻は6時。その騒音で僕は起き上がる。
別に目覚まし時計ではない。
なぜなら僕は目覚まし時計を使ってないからだ。それはさておき何やら家の中が騒がしい。そして着替えようとしていると二つ下の妹が部屋に入ってきて言った。
「蓮也。大変だよ。」と泣きじゃくり、怯えながら僕を呼んだ。寝起きの僕は何が起こっているのか知る由もなく宥める。だが僕が思うよりも大変な事態になっていた。
それは"今日、地球から120万人が消えた"との事だ。それは世界各地で起こっていること。既に我が国である日本は6万人が消えている。なんなら近隣の人も数名消えている。消えている理由はおそらく誰も知らないだろう。
いや。知ってる人が居ても情報が回ってないのだろう。だが意外な人からの連絡で理由は分かった。人が消えている理由、それは"宇宙人"的なものが人を攫っているからだ。
国はそれをCLOMと名付け、それらがどこから来たのか調べてるという。
その連絡をくれたのは幼なじみである祇園 蕾芭(ギオン ライバ)だ。
なぜこいつが知っているのか気になるか今はそれどころでは無い。家を補強しどうせ死ぬくらいならと近くの誰もいない家から様々な家具や食べ物を奪い家で生活した。
だがおかしな点がある。日本各地で消えてるのは6万人。だが僕が住む集落は推定100人は消えているだろう。
全人口が万人を超えない小さな集落で何故こんなにも人が消えているのか。
しかも、家の中は当たり前のように壁が剥がれていたり家具は齧り取られたように壊れ、床もまるで獣の爪のような傷が入っている。
でもおかしい事に血は見えない…いや。隠されてるのだ。瓦礫を避けると血が顕になったり下手な隠され方をしている。
違和感と拭えきれない不安とともに何故か武者震いをしていた。
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