第2話

俺が小説家兼声優になってから3年が経ち、俺の財産は鰻登りになっていた。俺が書いた小説。『居場所が無かった俺、異世界で家族たちと一緒に自分の居場所を創る』 

通称『いばおれ』は大ヒットした。俺が一年の間に書籍は3巻発売され(書籍化作業クソ大変だった……)2年生の頃、遂にアニメ化した。出演声優は俺、西岸レイ、そして暁零菜、城門弥衣、この人達がメインキャラクターだ。そしてそのアニメも大ヒットした。


キャラクターと声が合っていて極めつけは

アニメの作画だ。その影響もあってか、

『いばおれ』は映画化もした。そしてその映画の興行収入は驚きの200億円。この2年間でこの日本は、いばおれフィーバーになっていた。


その為、俺の懐には作家としての収入と声優としての収入が入っているのだ。けど、俺はそれを皆に伝えたりはしない。伝えれば俺の扱いは変わるのかもしれないが、俺はもう諦めてる。俺が頑張っても痴漢したという称号が消えることはない。ただ金のために俺と仲良くしたって何も良いことが起きる訳がない。だけど俺は出版社に救われた。俺の小説を見て、勧誘してくれたから今の俺が居るのだ。それは感謝してもしきれない。だってあんなに嫌いだった学校へ行こうと思っているのだから………


俺は何も言わずに家を出た。俺はこの3年の間に中学生の範囲を猛勉強した。そして、

入試では集中して取り組みなんとか、高校に入ることに成功したのだ。だが、俺は運が悪い。俺が入った高校には、俺が中学生の時、冤罪で付けられた『魔王』のあだ名が定着していたのだから……… 


俺が教室に入るとクラスメイト達は口を揃えて俺を批難した。『え! こいつ魔王じゃね? おーい! みんな、痴漢で有名な魔王だぞ!』その言葉に静かだった眼鏡っ娘も俺を睨む。あぁ……くだらない。こんな事のために学校へ行ったのか? 俺は何も言わずに教室を出た。 すると頬を冷たい感覚が襲った。泣いたのだ。そう思うと悔しさでまた涙腺がもろくなる。そしていくつか経った頃俺はなんとなく、コンビニに向かっていた。理由は分からない。ただなんとなく行こうと思っただけだった。そこで中学生くらいの女の子を見つけたのは……… 俺は彼女の方へと向かい話しかけた。『どうした?』その言葉に彼女は小さい声で答えた。『た、助けて…… 』そう言った時、俺の目の前にいかにもチャラそうな男達が現れた。普通は逃げるのだが、今日の俺は違った。ストレスを発散するために男達を使ったのだ。やはり、学校は毒だ。俺はそう思いながら男達と応戦する。そして男達か逃げ帰った後、俺は帰ろうとした。だが、彼女は俺の服を離さない。そして彼女はこういった。『名前は……何?』その言葉に俺は答えた。『麻桜流だ。』普通は言わない筈なのに言ってしまった。それ程までに俺は彼女に絆されてしまったのだろうか? まぁ良い。俺は彼女に名前を教えるとすぐさま家へと帰って行った。……


Side???


私は早る気持ちを抑えながら家へと帰った。

家へ帰ると『お帰り柚凪。今日は煮魚よ。』とお母さんの声が聞こえる。私は『ただいま』と簡潔に返事をして自室へ向かった。

そして、さっきの事を思い出す………


今日、学校が無かった私は家にいてもすることが無いので、コンビニへと向かった。コンビニで買うのは、生理用品。即ち、ブラジャーなどだ。そして私が買い終わったとき、目の前に厳つい男たちが現れたのだ。私はすぐさま逃げた。このままだとされてしまう事は解っているから…… 私だって性欲はある。だからそういう事の理解もしている。だからこそ私は逃げた。失いたくないから……


そんな時だった。流さんが来てくれたのは……怖くていつもの調子ていられなかった時に彼は私に話しかけてくれた。無愛想になってしまったけどソレでも彼は私を助けてくれた。彼が帰る前に私に言ってくれた名前。

麻桜流……その言葉が頭から離れない。彼の事を考えると気分が高揚する。いつか、また逢えたらいいな。 私は何処にいるかも分からない流さんに思いをはせながら眠りについた。……



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ということで、2話目でした。どうでしたか? 遂にヒロインとなる女性の登場です。


これからどうなるのか、気になる人はフォロー、レビューその他諸々してくださったら嬉しいです。












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クラスで魔王と恐れられている俺、実は人気小説家兼声優でした!! 黒鉛 @2026336

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