同じを月を見上げて

心動かされた風景を、五・七・五で表現する男子学生・怜志。いつも一緒にいる雅人には、そんな友人の趣味と感性が理解できない。
正反対な二人の男子による、風変わりだけど純粋な友情物語。会話と風景のみで構成されていますが、はっとさせられたり、共感したりと、深く読み込める一編です。
何を見るのか、どう表現するのかというのは、十人十色だと思います。だからと言って、諦めることなく、自身が見たものを上手く表現したいと、相手の世界を上手に読み取りたいと、歩み寄っていくのが素敵だと思いました。