happy junkie night
時任 花歩
第1話
明日は休みだー!くたくたになりながら職場から1番近いハンバーガー屋さんに行く。メニューに載ってないお気に入りのハンバーガーを買う。ドリンクとポテトもつける。いつもは烏龍茶にしてるけど今日はあま〜い炭酸ジュースをチョイス。テイクアウトにする。それから紙袋を車に積んで、スーパーへ行く。
いつもは控えているあま〜いチューハイもいくつかカゴに入れる。今買っても今日中に飲みきる必要があるわけでもないし、多めに買っておこう。あ、忘れてた、ファミリーサイズのバニラアイスも買うんだった。よし、あとはグミを買おう。このグレープフルーツ味のグミが美味しいんだよなぁ。あとはポテチも大事。コンソメ、塩、のり塩ぜーんぶ買って食べ比べしよう。今夜は楽しい夜になるぞーっ!マスクの下でにやにやしてしまう。アイスが溶けないうちにはやく帰ろう。
ガチャ、ただいまーっ!いつもの夜よりわくわくして、大きな声が出る。急いで冷凍庫に両手より大きなアイスをしまう。お酒も冷蔵庫に入れて冷やす。まずは少し冷めたハンバーガーとポテト、炭酸ジュースの3点セット。まずはハンバーガーにがっつく。がぶりがぶり。ポテトの長いやつだけを選んで食べていく。んーうまい。この絶妙な塩味よ。素晴らしきかなジャンクフード。ポテトとバンズで口内がパサパサしてきたと思ったら一気にドリンクを流し込む!んー爽やかで軽やかな炭酸!口内を潤し、しゅわしゅわと音をたてる。再びハンバーガー、ポテト、ジュースの順番で食べる。
3点セットを完食し、アイスと大きなスプーン、白いサワーのチューハイを持ってくる。アイスを力いっぱいすくって口に運ぶ。ひんやりしていてあまい。チューハイを開けて飲む。そうするとフロートを食べているような感覚になる。口内でフロートが完成する。気づけば1缶空けている。もう一本、もう一本と飲む。そしてだんだん単調なバニラアイスの味に飽きてくる。キッチンにいき、あるものを探す。えーっと、どこにしまったっけな……。あ、あった。そうそう、バニラアイスにはシナモンだよね!あとはグミとポテチも持っていこう。バニラアイスにシナモンをかけると、味に変化が起きる。そしてグレープフルーツ味のグミもアイスと食べると、グミがアイスに冷やされてハードグミになって食感が変わる。さらにグレープフルーツの酸味がバニラアイスの甘味を程よく抑えてくれる。ああ、幸せ。酔いが回ってさらに楽しいきもちになる。あまくてふわふわの世界だ。はっ、アイスが最後の一口になってしまった。惜しい気持ちでいっぱいになる。最後の一口はシンプルにそのまま食べよう。ぱくり。んーあまくておいしかった。
ふう、甘いものばかり食べていたからしょっぱいものが恋しくなるなあ。あ、そうだポテチあるんだった。コンソメ、塩、のり塩、3つすべてパーティー開きにする。一つずつ順番に食べる。塩とのり塩はのりしか変わらないのに、風味が全く違う。コンソメは塩やのり塩とはまた違った趣がある。おいしいものはゆっくり食べていても、いつかはなくなってしまうものだ。ちょっとお下品だけど、コンソメや塩のついた指を舐める。調味料がぎゅっと凝縮された濃い味がする。ここまでしてはじめてポテチは完食となるのだ。
満腹になったら睡魔が襲ってきた。歯だけ磨いて寝てしまおう。あとはもう明日でいいや。なんてったって明日は休みなんだから。あー!心もお腹も満たされたハッピージャンキーナイトだった。おやすみなさい。
happy junkie night 時任 花歩 @mayonaka0230
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます