推しの母親を人質に部屋へ無理矢理押し入る話
ららら♪ララバイ
推しの母親を人質に部屋へ無理矢理押し入る話
男「なあ、こんなことやめよう? お互いに良くないって……」
女「フフフ……。まだご自分の立場を理解してないみたいですね。お母様に会いたくはないんですか?」
男「それは……」
女「いいんですか? お母様ともう一生会えなくても?」
男「…………」
女「フフフ……大丈夫。貴方は今をときめくスーパーアイドル。他のファンの子たちを差し置いて抜け駆けなんてしません。ただ、お部屋に入れてくれるだけでいいんですよ」
男「……分かった」
女「フフフ……最初から素直にそうしてればいいんですよ……フフフ……」
男「……クソッ」
???「……で。また外に行けなかったって?」
男「……ごめんなさい」
女(母)「ごめんじゃないでしょう! 私を降霊するにしても毎回アンタの部屋じゃこの子が何されるかお母さん気が気じゃないってこの前言ったわよね!?」
男「でも、その子が『自分の立場を理解してない』って」
女(母)「……確かに。アンタとこの子が一緒にいるところを記者にでも見つかったらお互いヤバいだろうけど……はい、肉じゃが」
男「ありがと。確かに母さんが事故で突然いなくなって仕事に身が入らなくなってからずっとイタコのこの子に頼りきりだ。だから恩返しに何かしたいけど……ご飯おかわり」
女(母)「したいけどなに? はい、肉じゃがももうちょっといる?」
男「あっ、うんお願い。この子部屋に入った途端に訳分からない呪文みたいなの唱えて速攻で母さんに代わるんだよ!? プレゼント渡す隙すらないんだって!」
女(母)「じゃあ帰り際に言えば?」
男「帰る時も何故かダッシュで帰るし……『他のファンの子たちを差し置いて抜け駆けなんてしません』がガチすぎるんだって!」
女(母)「はぁ……いつになったら孫がみれるのかしら」
男「べ!? 別に俺はただ恩返しがしたいだけで!? そういうのじゃないし!?」
女(母)「さっき『クソッ』って言いながらヨーロッパ周遊のペアチケット捨ててたじゃん。本気すぎて我が息子ながら引いたわ」
男「……だって好きなんだもん! ずっと俺を第一に考えてくれてるし、気がきくし、しかも可愛いし!」
女(母)「……せめてこの子が私が降りてるときの記憶でも引き継いでれば簡単な話なんだけどね。あ、もうすぐこの子の塾の時間じゃない?」
男「ホントだ。忙しい時間でも間を縫って来てくれるなん……良い子過ぎる。好きだ」
女(母)「アンタ、タガが外れたみたいね……それじゃ、また」
女「……ん。……フフフ。どうやらお楽しみだったようですね。それでは、私は失礼します」
男「あっ、ちょっまっ……」
女「……ふぅ。いやーそれにしても」
女「記憶引き継いでるって言ってなかったっけ///」
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