第26話 やっぱりパンツ履きたがってるんじゃないですか!


 僕は、モニカさんに好感度メーターを向けた――。


 すると――。


「なっ!? 5000!? も、モニカさん……僕のこと……そんなに好きなんですか!?」

「す、すすすす……好きなわけありません! あなたみたいな破廉恥な人!」


「で、でも……ほら、数値が!」

「っく…………そ、それは…………」


 まさか初対面なのにこんなに好かれるなんてね……。

 もしかして僕の魅力値も、僕のパンツによって上がってたりするのかな?

 それとも、モニカさんが僕に対して……いや、僕のパンツに対して、実は興味津々だったりするのかな……?

 僕は知っているんだ、破廉恥なことに敏感な人が、実は一番破廉恥だってね!


「さあモニカさん……大人しく僕のパンツを履いてください!」

「っく……わ、わかりました……。約束は破るわけにはいきません……しかし……!」


「しかし……?」

「これは決して、あなたに負けたわけではありませんからね! 私は仕方がなくパンツを履かされるのです!」


「わ……わかりました」


 まあ、僕としては無事にパンツを履いてもらえれば、それでいいんだけど。

 パンツを一枚でも多く履かせることが、この僕に与えられた使命だからね。


「で、ですがその前に……ルインさん……」

「は、はい……?」


「わ、私を抱いてください……!」

「って……ええええええええええええええ!?」


 いったい何がどうなればそういうことになるんだろうか。

 このモニカさんとかいう女性、考えていることがまったくもって意味不明だ。


「な、なんでですか……!?」


 僕は思わず、そう訊いていた。


「い、嫌なんですか……!? 私と……そ、そういうことをするのが……!」

「え、……い、嫌じゃありません……!」


 モニカさんは、一瞬悲しそうな顔をした。

 おっと……これは傷つけてしまったかな。

 でも、僕は決して、モニカさんが嫌なわけじゃない。

 当然だ、モニカさんは、どこからどうみても絶世の美女だもの。

 でも、どうしてモニカさんがそんなことを言い出したのかが謎なのだ。


「でも、モニカさん……! 理由もないのにそんなこと……できません!」

 

 僕がそう言うと、モニカさんはしばらく俯き黙ったあと――。


「だ、だって……恥ずかしいじゃないですか……」


「え…………?」


「パンツを履かせられるのって……恥ずかしいじゃないですか!!!!」


「は、はぁ…………」


 だからといって、それがどうして抱いてくださいになるのか、まだ意味不明だ。

 モニカさんにとっての恥ずかしいの基準がよく、わからない。


「み、見ず知らずの男性に、パンツを履かせられるほど、私は軽い女ではありません!」


「はぁ……」


「なので……! 先に私を愛してください! そして、責任をとってください! それなら……パンツを履かされても……いいです!」


「そ、そういうことですか……」


 なにがそういうことですか、なのだろうか。

 僕自身、言っててよくわからない。

 とにかく、パンツを履かされるのは嫌だけど、恋人になった後なら構わないということなのだろうか。

 ていうか、結局……モニカさんって、けっこう興味津々なのかもしれない。

 シスターさんってもっと奥手な人ばかりだと思っていたけど……。


「っていうかシスターさんなのに、僕とそういうことをしていいんですか……!?」


「大丈夫です……。わ、私は……もともとこんな修道院、辞めようと思っていましたからね……。うんざりなんですよ……もう……!」


 そ、そうなんだ……。

 なにか僕にはわからない事情とか、あるのかな。


「っていうか……モニカさんって、結局……僕とえっちなことがしたいってことなんですか……?」


「な、……ななななな……! そ、そんなわけないじゃないですか……!」


「でも……パンツを履かせる前に、そうしたいんでしょう?」


「そ、それは……仕方がなくですよ……。仕方がなく。あなたがどうしてもというから……」


 まったく、頑固なシスターさんだ。

 でも、そのうち本音で話してくれるようになるかもしれない。

 だって、基本的にはこの人、僕にパンツを履かされたがっているんだしね……。

 それは、好感度の数値からしても、確認できている。


「それじゃあモニカさん……少し、ゆっくりできるところに行きましょうか」


「う……は、はい……」


 僕がそう誘うと、モニカさんは僕の袖をちょいと掴んで、顔を赤らめてついてきた。

 なぁんだ……やっぱり、最初からモニカさんはパンツを履かされたがっていたんだね。

 でも、敬虔なシスターさんだから、なかなか言い出せなかったんだな。

 僕がちゃんと誘えばよかったんだね。

 とにかく、これでモニカさんにもパンツを履いてもらえるね。

 まあ、その前に、まずはパンツを脱がせて……それからだけど……!

 今日はちょうど、クリスマスシーズンで、街はカップルでにぎわっていた。

 なるほど、モニカさんはもしかしたら、相手を探していたのかもね……。


 僕はモニカさんを修道院の個室に連れ込んだ。

 そして、パンツを脱がせ、履かせた。


「そうだ……モニカさん、ちょうど今日はクリスマスです。うちでいっしょにご飯でも食べませんか……?」

「そ、そうですね……ルイン……さん……」


「あれ……? モニカさん……?」


 パンツを履かせる前とで、モニカさんの態度はずいぶん違っていた。


「ルインくん……しゅ、しゅき……」





 僕たちが家に着くと……。

 そこにはロゼッタさんや、ユミナさんもいた。


「メリークリスマス、ルインくん……!」

「わぁ……!?」


 驚いた……。

 まさかサプライズパーティーをしてくれていたなんて……。


「まさか、僕を修道院に行かせたのは、そのため……?」


 僕はロゼッタさんに聞いた。


「まあ、そういうわけではないんですが……。それもありますね。ちょうど、依頼があったので、利用させてもらいました……って、ルインくん……そちらの方は……?」


「ああ、モニカさんです。修道院から連れてきました……。その……パンツを履かせるために……」


 僕はそう言って、モニカさんをロゼッタさんたちに紹介した。

 モニカさんはなにやら困惑している。


「ははぁ……さすがはルインくんですね。さっそく修道院からも女の子を一人ゲットしてくるなんて……! いいでしょう、今日はみんなでいろいろ楽しんじゃいましょう!」


 ロゼッタさんはそう言って、モニカさんを快く迎え入れた。

 その後は、もういろいろと大変だった。

 僕はもうへとへとになるまでみんなで楽しんだ!

 妹はけっこう早めに疲れて寝てしまっていたから、いろいろ誤魔化せたよ……。

 ふぅ…………。





=============

【あとがき】

★新連載をはじめました!★


この作品が好きな方はきっと楽しめると思います!

よかったらこちらも読んでもらえるとうれしいです!

よろしくお願いします!!!!


↓↓↓↓


『俺だけもらえるベーシックインカム~異世界ニートな俺が、働かなくてもいい理由~人生疲れて生きる意味を見失っていたけど、異世界行ったら余裕でした。』


https://kakuyomu.jp/works/16816927862733054867/episodes/16816927862733225844



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

《パンツ製造》スキルはゴミだと追放されたけど、僕のパンツを履くと強くなれると女の子たちからは評判です!実は僕製パンツは僕への好感度が高いほど、装備した人を強化する伝説級の神アイテムでした! 月ノみんと@成長革命2巻発売 @MintoTsukino

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ