最終章( 仮 )




?光年離れた地球に似た惑星、アクアに着いた。アクアにはハカセの仲間がいた…人間だ。哺乳類型人間と部類される以前に地球を脱出したごく普通の人々、少数だが惑星アクアで暮らしていた。


そのアクアで、ハカセの細胞から生み出されたのが、謎の冷たい女、カサンドーラ。

カサンドーラの中にはハカセの記憶や強い想いがインプットされていた。

ハカセの意思を注ぎ、アクアから地球へと移動した。


地球を牛耳る初老の男の悪しき企てをゼロにすべく、初老男の若い頃に会う。


カサンドーラとハカセの姿が重なる。ディーに語りかける。


人間とは……最終的に心の豊かさ、温もり、優しさ、思いやり、それが幸せに生きる鍵となる。そして、それらが欠けた時、人間の墜落が始まる。


科学の進化は素晴らしい。だが、そこに欲をかくと結果失敗する。人間を幸せにするツールにはならないからだ。

言葉が攻撃する武器にも、身を護る鎧にもなる表裏一体のモノであるのと同じように、テクノロジーや実験が発展にも衰退にも繋がる危うい存在であるという悲しき現実。


多くの人間はそれらに気づかずに通り過ぎてゆく。空気のように当たり前になる。


時おり立ち止まり、冷静に置かれた時代を視る。自分自身の眼で見つめ、ありのまま五感を研ぎ澄ます。そして、想像力を働かす…かつての人類には足らなかった。


皆、欲をかき過ぎた。それが答えなのだ。


幸せとは金や富、名声だけではない。

澄んだ心を命尽きるその日まで持ち続けられるかどうかも幸せの鍵となる。

先人の伝えたかった数々の言葉の財産、そのメッセージを継いだ者々が、新たに人類の未来へと繋がる、幸せの扉を開く鍵を握ると言っても過言ではないのだ。












  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

cage ~ ケージ NANKICheese @NANKICHIis

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ