中国辺境の風土や密貿易が背景の犯罪小説です。本物に会ったことがあるかのように詳細に描写されるその道の曲者たちや、真似できるかもしれないと錯覚させる理路整然とした策略に引き込まれます。主人公らは中国を遠く離れ、顧客のいる外国にも赴く様子。今後の展開を楽しみにしています。
社会主義市場経済の政策によりお金を持ち出した中国人。文革からその間の中国には、人民が順応していくまでの混沌とした時代があったのだと思う。 そこの部分をうまく拾い上げ上表現してくれている。それに朝鮮族と漢族のはざま、そしてそこに取り残された人たちがプラスアルファされ、今の生きる私たちに忘れてはいけないことがあるってことを教えてくれる小説です。