第30話
初めてアッシュを伴った次の日の朝、毎回行くのはさすがに嫌がられるのでは?というアッシュからの意見を聞き、いつものように食事を置くと少し間があり、
「きのうのひとは、もうこないの?」
と少し不安を滲ませた声で問いかけられたので、猛ダッシュでアッシュを呼びに行った。
それからというもの、食事の前にアッシュが今日のメニューを説明するのが日課となり、お嬢様は全ての料理を完食するようになっていった。最初は食べる量の少なさに心配していたが、もう大丈夫だろう。
そんなある日のこと、時間を見つけては手伝いに行くようになった庭仕事で、今日は三人で花壇の花を植え替えていた。色鮮やかな花は小さなポットから大きな花壇に移し替えられると、陽の光を浴びてのびのびとしているのように見えて心が和む。
「そうか、これだ……!」
突然の閃いた声に、庭師ホワードと息子ライズはきょとんとした顔をした。
そして三人しかいない中、何故か声を潜ませて
「良い事、思い付いちゃいました……」
と得意げな表情のリリアに若干不安を覚えながらも、二人は顔を近付けて話に耳を貸してしまうのであった。
大好きな悪役令嬢の侍女になったのでお嬢様は私が幸せにします! 藤宮ナイカ @fujifujimyaonn1000
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