その4妹&親友ルート①

その4


あの日から、俺の心は沈んだままだった。


代わり映えの日々。


いつも通り、幼馴染の鉋と過ごす日々。


だが、失恋してしまった俺にとっては地獄の日々だ。


「はぁ、誕生日かぁ…」


俺は鉋に誘われていた。


だが、俺は迷っていた。


二人きりになるのが怖い。


思いを抑えられる自信がないし、これ以上傷付きたくもない。


一体、俺はどうすれば…


「おや、先輩。どうかしたのですか?」

「莉菜…」


迷っていると、莉菜と出会う。


うん、こういう時はコイツに相談するのが一番だ。


「実は少し迷っている事があってな。少し相談しても良いか?」

「はい、先輩の悩み事なら何でも聞きますよ♪では、私の家に行きましょうか♪」

「ああ、助かる…」

「いえ、それは此方の台詞です。手間が省けましたので…」

「何か言ったか?」

「いえ、何も言ってませんよ?」


そうか?それなら良いが…


それにしても、変な目をしてた気がするのだが…


まるで、捕食者の様な…


まぁ、気の所為だな!


だから、気が付かなかった…


莉菜本当にそういう目をしていて、俺は既に罠に掛かった獲物だという事に…


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「はっ、此処は…」


目を覚ます。


辺りが真っ暗だし、下腹部に違和感を感じる。


気持ちいいし、何か重い…


「何が起きて……………………………………は?」


目を凝らして見てみると、俺の上に馬乗りした裸の莉菜が寝ていた。


驚いて立ち上がろうとすると、背中に誰かの手が掛かってくる。


「誰だって、瑠璃!?」


莉菜と同じく裸になった瑠璃が寝ていた。


何が起こってるか、誰か説明してマジで…


「ううっ、起きたの先輩。きゃっ、先輩と繋がってたの忘れてた…」

「いや、まず抜いてくれ。そして、今の状況を事細かく説明してくれ…」

「私と瑠璃、先輩、逆レ。責任、取れ。」

「オッケー、よく解った。何やってんだ、お前ら!もうちょっと貞操、大事にしろよ!」


いや、もうちょっと突っ込むべき所があるかもしれないが…


「いや、マジでどうしたんだ、コレ…」

「私が薬を盛って、瑠璃ちゃんと一緒にヤりました。いやぁ、凄かったです…」

「頬を染めるな!」


はぁ、疲れる…


「何でこんな事を…」

「えっ、だって一回でも肉体関係を結べば、先輩は責任をちゃんと取ってくれるでしょ?」

「なっ、お前…」


図星だった。


本当にどう責任を取るか考えていたので、少しだけ戸惑った。


俺、どうすれば良いんだ?


続く

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脈無しだと思ってた幼馴染と、俺の彼女がヤンデレで修羅場ってる件 クロスディアⅡ @crossdia

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