身の上話は波乱があるから興味を引く

 このエッセイに対して「面白い」という言葉を使うのは適当ではないかもしれないけれど、端的に言うならば面白かったです。続きを読ませる力があると言い換えてもいい。

 内容は、人生のステージごとに家庭のことから人間関係、職、身体の不調の事へとシフトしていく様子が描かれています。リアリティを感じる体験談からは、いつか自分もこのステージを経験することになるかも知れないという目を持って読み進めることができました。

 自分の人生について言うならば波乱も困難も無い方がいいに決まっていますが、読み物としては荒れに荒れている方が優れているでしょう。その点に於いてこのエッセイは充分に興味を引いてくれました。きっと記述する出来事の取捨選択もうまいのだろうと思います。

 作者様に於いては、どうかご自愛いただきたいと思います。