第4話 運命をプログラムする

 物凄い力だ。

 本当に女の子か。

 か細い腕は夕日に照らされて、茜色に光っていた。


「ちょっ……ちょっと! 『GOTO MY HOUSE』ってことは、君の家ってこと!?」

「そだよ!」


 え~!

 いきなりそれは……

 まだ付き合っても無いのに!

 僕はこれから何が起こるのか、期待と不安でいっぱいになった。

 そして、すぐ息が苦しいことに気付く。

 商店街の中を、手を引っ張られて全力疾走しているからだ。


「ねえ、聞いていい?」

「いいよ」

「君はその……何で、僕なんかと?」


 商店街は人であふれていた。

 その人の波を泳ぐように、僕らは走った。

 買い物途中の親子や、買い食いしている子供が僕らを不思議そうに見る。



 少し開けた場所に出たと思ったら、そこは公園だった。

 人もまばらで、広い草地が広がっている。

 僕がたまに寄り道する場所でもある。


「運命なんだよ」

「え?」

「君と私は出会う運命、そう君がプログラミングしたんじゃない」


 は?

 どういうことだ。

 突拍子もないことを言って僕をけむに巻く気だろうか。


 その後も彼女は訳の分からないことを言った。

 でも、話していて楽しかった。

 コンピュータ用語が飛び出してくるからだ。

 公園を出て、横断歩道で赤信号待ち。

 僕らの目の前に黒い車が止まった。

 と同時に、僕はズラリと黒いスーツを着た男たちに囲まれていた。


つづく

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美少女プログラミング うんこ @yonechanish

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