第4話 運命をプログラムする
物凄い力だ。
本当に女の子か。
か細い腕は夕日に照らされて、茜色に光っていた。
「ちょっ……ちょっと! 『GOTO MY HOUSE』ってことは、君の家ってこと!?」
「そだよ!」
え~!
いきなりそれは……
まだ付き合っても無いのに!
僕はこれから何が起こるのか、期待と不安でいっぱいになった。
そして、すぐ息が苦しいことに気付く。
商店街の中を、手を引っ張られて全力疾走しているからだ。
「ねえ、聞いていい?」
「いいよ」
「君はその……何で、僕なんかと?」
商店街は人であふれていた。
その人の波を泳ぐように、僕らは走った。
買い物途中の親子や、買い食いしている子供が僕らを不思議そうに見る。
◇
少し開けた場所に出たと思ったら、そこは公園だった。
人もまばらで、広い草地が広がっている。
僕がたまに寄り道する場所でもある。
「運命なんだよ」
「え?」
「君と私は出会う運命、そう君がプログラミングしたんじゃない」
は?
どういうことだ。
突拍子もないことを言って僕をけむに巻く気だろうか。
その後も彼女は訳の分からないことを言った。
でも、話していて楽しかった。
コンピュータ用語が飛び出してくるからだ。
公園を出て、横断歩道で赤信号待ち。
僕らの目の前に黒い車が止まった。
と同時に、僕はズラリと黒いスーツを着た男たちに囲まれていた。
つづく
美少女プログラミング うんこ @yonechanish
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