能力開発パートは面白い

この作者さんの小説は、使えないと言われるスキルを主人公の発想や努力で有益な物に変えていく過程がワクワクするし楽しめる。
文章力が高水準でストレスなく読めるのも○。
一方、スキルの能力を十全に発揮できるようになって主人公の立ち位置が安定期を迎えると途端に話が進まなくなり、延々と蛇足を読まされるのも他作と似た傾向。

ラノベ界隈の書籍化作品を見ると、まあある程度人気を維持して続刊を出し続けるのが最適な戦略かなとも思うので分からなくはないし、私が蛇足と感じている部分も人によってはボリュームのある肉付けと捉えるかもしれない。
しかし敢えて言わせてもらうなら、肉を「足す」だけでなく、「削ぐ」事ができるようになれば、より洗練されると思う、そんな作品。