武蔵野の一地域である藤久保の雑木林。ここでの散歩は私の日課となりつつあるが、同行者は決まって妻だ。妻は、ナルコレプシーの奇病を持っていて……。「武蔵野」テーマのからめかたがうまいです。妻の見た夢、よかったです。
武蔵野の森を散策する一組の夫婦。主人公である夫は、妻の病を受け入れて生活してきた。森を散策中にも、妻は病のせいで眠ってしまう。 妻はその夢の中で、大きな岩の塊のようなものを見たという。それは、とても楽しいところだったようで、妻は機嫌がいい。 突発的に眠ってしまう妻と、それを優しく見守り、支える夫。 それは遠い昔のこと――。 果たして、妻が見た夢の正体は? 時代軸を利用した、時を超えた物語。 是非、御一読下さい。
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